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ツヤ革の靴磨きの基本“ダスコ編”

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公開日:2023/12/21    /  最終更新日:2024/02/29

ツヤ革の靴磨きの基本“ダスコ編”

DASCO

本サイトでは、フランスのSAPHIR(サフィール)、スペインのTARRAGO(タラゴ)を使った靴磨きの基本についてご紹介しておりますが、サフィール、タラゴと来たら忘れてはいけないのがイギリスのDASCO(ダスコ)です。

上の記事でも触れておりますが、まずは、サフィール、タラゴと並ぶ欧州の優れたシューケア・レザーケアブランドであるダスコの歴史をあらためて掘り下げてみましょう。


“DASCO(ダスコ)”の歴史

 

1946

DunkelmanSon(ダンケルマン&サン)社がイギリスで設立

 

1950

シューケア・レザーケア用品の開発をスタートさせ、靴製作用の木型(ラスト)やシューツリーの製造を中核事業として開始し成功を収める

 

1965

靴産業の聖地と名高いノーザンプトン(イングランド)に拠点を移し、Church's(チャーチ)やCrockett & Jones(クロケット&ジョーンズ)などの名だたるシューメーカーの木型や純正シューツリーを手がける

 

1970年代

靴クリームやポリッシュなど高品質なシューケア用品を網羅し、総合シューケアブランドとして世界中にその名を轟かせる

 

2015

サフィールのメーカーであるAVEL(アベル)社を擁するALMA(アルマ)グループの傘下となる

 


 

アルマグループの傘下になったことでサフィールブランドのノウハウが活かされ、ダスコの品質は大きく向上しています。

それでいながら比較的リーズナブルな価格設定なので、必要なものを一式揃えても負担が少なく、低コストで高品質な製品で靴磨きができることも人気の理由です。

 

今回は、豊富なラインナップを誇るダスコブランドの中から厳選し、お手軽なのにハイクオリティに仕上がる製品とツヤ革のお手入れの基本をお届けします。

〈手順紹介〉

STEP.01 シューキーパー

STEP.01 シューキーパーを入れる

STEP.01 シューキーパーを入れる

革靴のお手入れをする時にはシューキーパーを使いましょう。

履きジワをしっかり伸ばすことで、奥に入り込んだホコリをかき出すことができ、クリームの効果を行き届かせることができます。

靴磨きの時には、軽量で履きジワを伸ばすことを目的としたバネ(スプリング)式がおすすめです。

他のシューキーパーと比べても比較的軽いので、手や腕に負担がかかりにくいというメリットや、フリーサイズなのでほとんどの靴に使い回すことができます。

Sleipnir(スレイプニル)木製シューキーパー メンズ
Sleipnir(スレイプニル)木製シューキーパー メンズ
手軽に使えるバネタイプのシューキーパー


 

STEP.02 ホコリ落とし

STEP.02 ホースヘアブラシを使ってブラッシング

STEP.02 ホースヘアブラシを使ってブラッシング

毛足がやわらかい馬毛100%のホースヘアブラシを使ってホコリやチリを落とします。

ブラシの角度を縦や横に変えながら、羽根の奥や付け根、アッパーとコバの隙間、履きジワの奥にも毛先を当ててホコリをかき出します。

 

※羽根…靴ひもを通す穴部分の革のこと
※アッパー…靴の表面全体のこと
※コバ…靴底の側面のこと

 

革靴の表面にホコリが付着していると、ホコリが油分を吸い取り乾燥を早めます。

また、カビはホコリを養分として成長してしまうので、外出時や帰宅時にはホースヘアブラシでブラッシング癖をつけておくといいでしょう。

Dasco(ダスコ) ホースヘアブラシ ラージ
Dasco(ダスコ) ホースヘアブラシ ラージ
ホコリ落しに最適な柔らかい馬毛100%ブラシ


 

STEP.03 汚れ落とし

STEP.03 レザークリーニングコンディショナーで汚れ落とし

STEP.03 レザークリーニングコンディショナーで汚れ落とし

汚れ落とし、保革、ツヤ出し効果のあるレザークリーニングコンディショナーで汚れを落とします。

 

予期せぬトラブル防止に素材との相性を確かめるため、カカトや土踏まずなど目立たない箇所から靴全体をやさしく拭き取りましょう。

履きジワに沿って指を動かし、しっかり奥の汚れもキャッチしてください。

汚れ以外にも、以前塗布して古くなったクリームやワックスも同時に落とすことができます。

 

レザークリーニングコンディショナーは、ツヤを与える天然素材のビーズワックスと、栄養を与えるアロエベラが配合されており、忙しい日はこれ1本でクイックケアを完結させることもできる高機能ローションです。

 

※ビーズワックス…ミツバチの巣を構成するロウを精製したもの
※アロエベラ…アロエ科アロエ属の多肉植物の総称
Dasco(ダスコ) レザークリーニングコンディショナー
Dasco(ダスコ) レザークリーニングコンディショナー
汚れ落とし、保革、ツヤ出しのできるレザーローション


 

時間に余裕がない日はSTEP.0103までを行い、さらに本格的なお手入れをする時はSTEP.04へお進みください。

STEP.04 靴クリーム

 

ビーズワックスを含む最高品質のワックスをブレンド配合したプレミアムシュークリームを塗布して皮革に栄養とツヤを与えます。

ワックスの被膜はツヤだけでなく、防水・防汚の効果も発揮します。

STEP.04 アプリケーターブラシでプレミアムシュークリームを塗る

STEP.04 アプリケーターブラシでプレミアムシュークリームを塗る

アプリケーターブラシの毛先に少量(米粒23粒くらい)取り、蓋の裏で毛先全体になじませたら、ブラシ毛先の面で靴全体に塗り伸ばします。

毛の角を上手に使ってコバや縫い目など細部まで行き届かせるように塗ります。

STEP.04 プレミアムシュークリームを塗布
Dasco(ダスコ) プレミアムシュークリーム
Dasco(ダスコ) プレミアムシュークリーム
ツヤ・栄養・色づき、3拍子揃った高品質靴クリーム


 
Dasco(ダスコ) アプリケーターブラシ
Dasco(ダスコ) アプリケーターブラシ
クリームの塗布や起毛革のブラッシングに最適


 

スポンジ付きで手を汚さず使えるチューブタイプのプレミアムシュークリームチューブもあります。

ビーズワックスをはじめとした最高級のワックスがブレンドされているので、お手軽なのに本格的なお手入れが可能です。

Dasco(ダスコ) プレミアムシュークリームチューブ
Dasco(ダスコ) プレミアムシュークリームチューブ
スポンジ付きで使いやすいチューブタイプクリーム


 

STEP.05 クリームのすり込み

STEP.05 クリームをブリストルブラシですり込む

STEP.05 クリームをブリストルブラシですり込む

靴に塗布したクリームを豚毛100%のブリストルブラシでなじませます。

ブリストルブラシはギッシリした毛量が特徴的で、毛足はやや短くハリ・コシがあるので摩擦熱がしっかりとかかり、効率良くクリームを塗り広げて浸透させることができます。

クリームを塗布した後は、皮革に浸透されず表面に残ったクリームで白く曇ってしまうので、ワックスを浮き上がらせてツヤを出すために必ずブリストルブラシでマッサージするようにブラッシングしましょう。

 

ブリストルブラシにはサイズが2種類あり、小さめのブリストルブラシ スモールは女性にも握りやすいサイズです。

Dasco(ダスコ) ブリストルブラシ スモール
Dasco(ダスコ) ブリストルブラシ スモール
塗布したクリームをなじませるのに最適なブラシ


 

STEP.06 乾拭き

STEP.06 ポリッシングクロス

STEP.06 ポリッシングクロス

ポリッシングクロスで乾拭きすることでブラッシングの毛筋を消し、なじみ切らなかった余分なクリームを拭き取ります。

特に、履き口の乾拭きは余分なクリームがパンツの裾に付着するのを防ぐため、念入りに行いましょう。

Dasco(ダスコ) ポリッシングクロス
Dasco(ダスコ) ポリッシングクロス
拭き上げに適したコットン100%クロス


 

クロスでの乾拭きの後、さらにヤギ毛が混合されたフィニッシャーブラシや、化繊のハイシャイングローブで乾拭きすることで、さらに曇りやキズ、クロスの拭き筋などを消して美しく仕上げることができます。

フィニッシャーブラシ(ヤギ毛×PET繊維)
フィニッシャーブラシ(ヤギ毛×PET繊維)
ハイシャイン・靴磨きの仕上げに最適!


 
Sleipnir(スレイプニル)ハイシャイングローブ
Sleipnir(スレイプニル)ハイシャイングローブ
仕上げの磨き上げ用グローブ


 

 

雨や汚れから靴を守る

STEP.07 防水スプレー

STEP.07 レインプロテクタースプレーを吹きつける

STEP.07 レインプロテクタースプレーを吹きつける

レインプロテクタースプレーで雨や汚れから革靴を守ります。

近すぎたり、かけすぎたりすると防水スプレーがなじまず白く曇ったり、色落ちの原因となるので、必ず靴から30cmほど離した場所から全体にまんべんなくスプレーしてください。

 

ワックスを塗布してツヤが出ている靴に防水スプレーを吹きつけると、防水スプレーが浮いてしまい乾くと白くなることがあるので、STEP.06までの工程をしっかりこなしていれば基本的に防水スプレーを使う必要はありませんが、防水・防汚の効果を高めたい時にはおすすめです。

Dasco(ダスコ) レインプロテクタースプレー
Dasco(ダスコ) レインプロテクタースプレー
通気性を損なわない強力な防水スプレー


 

これで急な雨への対策はバッチリ!汚れもつきにくくなる一石二鳥です。

 

STEP06 乾拭きの後にもっとツヤを出す方法はこの後の「POINT ポリッシュを使ったツヤ出し」もご覧ください。

 

より光沢を出したい場合は………

POINT ポリッシュを使ったツヤ出し

POINT トラディショナルポリッシュワックスを塗布

POINT トラディショナルポリッシュワックスを塗布

STEP.06 乾拭きまでの工程を終えてもっと光らせたいと感じたら、水でほんのり湿らせたクロスにトラディショナルポリッシュワックスを少量取り、靴全体にうすく塗り伸ばします。

塗り重ね具合でハイシャイン(鏡面仕上げ)にすることも可能です。

ワックスが靴表面に被膜を形成し、より美しいツヤが出るのと同時に防水効果も発揮するので、STEP.07の防水スプレー代わりにも大変有効です。

 

ビーズワックスやカルナバワックスなどを配合した伝統的な固形タイプのトラディショナルポリッシュワックスは、極上のツヤと栄養を与えます。

 

※カルナバワックス…ブラジルロウヤシの葉から採取されるロウ

 

 

トラディショナルポリッシュワックスを塗布した後は、水で湿らせたクロスでしっかり手早く拭き上げ、全体に均等に摩擦熱がかかるように乾いたクロスで乾拭きします。

 

最後に、ここでもフィニッシャーブラシとハイシャイングローブを使用すると光沢感がアップします。

 

*注意*
防水スプレーの後にポリッシュを使うと、先に吹きかけた防水スプレーが取れてしまいます。
また、ポリッシュで強い光沢を出した後に防水スプレーを掛けてしまうと、ワックス被膜に弾かれて革になじみ切らず白くなってしまう場合があります。
併用はせず、用途に応じて使い分けることをおすすめします。

Dasco(ダスコ) トラディショナルポリッシュワックス
Dasco(ダスコ) トラディショナルポリッシュワックス
強い光沢に仕上がる固形タイプワックス


 

〈忙しいあなたにオススメ〉

リザーバー付きシャインスポンジ

リザーバー付きシャインスポンジ

ポリッシュの扱いに慣れていない初心者さんでも簡単にツヤを出せるのが、リザーバー付きシャインスポンジです。

スポンジを革に当ててサッと拭くだけでツヤを出すことができ、ブラックであれば色を取り戻すこともできます。

Dasco(ダスコ) リザーバー付きシャインスポンジ
Dasco(ダスコ) リザーバー付きシャインスポンジ
ワックスによる圧倒的な輝き


 

これで靴磨きの基本はマスターしましたね!

記事を読んでいると「めんどくさそう…」と思ってしまうかもしれませんが、実は基本の手順さえ覚えてしまえば、靴磨きはたった10分ほどでできます。

(ハイシャインを含むと、慣れるまでは1時間ほどかかりますが…)

 

靴磨きの基本を身につけることで足元から自信が湧き、大切に扱われた靴は輝きが違います。

忙しい毎日を送る自分へのご褒美としても、靴磨きの時間を作ってみてください。

▼サフィール、タラゴの靴磨きの基本編もぜひご覧ください!


 

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