靴クリームとポリッシュ(ワックス)、実際のお手入れでは「何が違うのか」「どちらを先に使うのか」「普段はどちらを使えばいいのか」迷ってしまう方は多いと思います。
今回は、海外のシューケア用品専門ショップのブログ記事を翻訳しながら、
をわかりやすくご紹介します。
ご自身の革靴に合ったケアアイテム選びのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
今回は、シンガポールのサイトSHOETREE PROJECTで公開中の「ワックスポリッシュ」と「クリームポリッシュ」との違いについて書かれた記事を、日本語訳でご紹介します。
この記事では、ユーザーの目的に応じた「クリームポリッシュ」の特徴や、「ワックスポリッシュ」を使用した時に得られる効果について書かれています。
では、さっそくご覧ください!
靴用のポリッシュと聞くと、多くの方がまず思い浮かべるのは、靴に強い光沢を与える「ワックスポリッシュ(固形ワックス)」ではないでしょうか。
しかし、上質な革靴を良い状態で保つには、それだけでは不十分なことがあります。
そこで登場するのが「クリームポリッシュ(靴クリーム)」。
では、ワックスとクリームにはどんな違いがあり、どちらを使うべきなのでしょうか? 片方だけで代用できるのでしょうか?
シュー ポリッシュは名前の通り、靴の見た目を“磨かれた”状態に整えるためのものです。それ以外にもさまざまな利点があります。
ポリッシュは革の表面にワックスの薄い層を作り、見た目を整えますが、これは染料のように革内部に染み込んで定着するものではありません。そのため、仕上がりが気に入らなければ取り除くことも可能です。
要するに―― ポリッシュは革という“保存された動物の皮膚”に使う化粧品のようなものと思ってください!
新品の革靴がシャープに見えるのは、革の上に施された染料とワックスによる仕上げのおかげです。
革は人の肌と同じように、毎日少しずつこの表面層を失っていきます(優れたコンディショナーを使えば多少は軽減できます)。
傷以外にも、この「摩耗」は目に見えない微細なレベルで起きていますが、それが積み重なると靴の色が薄れて古びた印象になります。
特につま先(トゥキャップ)やかかとの内側など、磨耗が大きい部分で色落ちが不均一になるため、靴が“まだらで疲れた印象”になってしまいます。
さらに、靴紐周りは最も摩擦が多いため、色あせが進みやすい部分です。
こうした不均一なフェード感は、靴を場違いなくらい古びて見せてしまう原因になります。
しかし見た目が古びていても、耐久性としてはまだまだ履ける場合がほとんど。
ポリッシュで仕上げを整えれば新品同様のシャープさを取り戻せますし、きちんと作られた靴を“くたびれた犬の餌のような見た目”で履き続けるのはもったいないですよね。
クリームポリッシュは、厚みのある色素(顔料)豊富なクリームベースに、少量のワックスを加えて作られています。
定期的に使うことで、革の色の鮮やかさを保ち、色ムラをカバーし、ごく控えめなツヤを与えます(葉っぱの表面のような自然な光沢)。
革の内部に浸透して色を変える染料と違い、クリームポリッシュは革の上に色素層を作るもので、気に入らなければ取り除くこともできます。
“新品のように見せる”うえでは、ワックスよりもクリームのほうが重要な役割を担っています。
クリームポリッシュは、馬毛の塗布ブラシで靴革全体に均一に塗布し(発色の均一化のため)、乾かした後、馬毛ブラシでブラッシングをすることで色味と微かな光沢を引き出します。クリームポリッシュは既存の靴の色に「加える」だけのため、購入時には色味が靴に近いものを選べば十分です。
サフィールのポマディエ クリーム シューポリッシュ(クレム1925)は、色の鮮やかさを回復させるだけでなく、天然シアバターをベースにしているため、革に十分な栄養を与えます。
シェルコードバンのような特殊な革には、通常のクリームは使うべきではありません。
コードバンは独特の緻密な繊維構造が自然なツヤを生みますが、一般的なクリームはその構造を緩めてしまうためです。
そのため、コードバン専用のクリームポリッシュを使用する必要があります。
サフィールのコードバン専用クリームは、コードバン特有の緻密な繊維構造を保ちながら、色の鮮やかさを取り戻します。
ワックスポリッシュは、クリームに比べて顔料は少なめですが、硬いワックスを高濃度で含むのが特徴です。
これにより、革の凹凸を埋めて滑らかな層を作り、くっきりとした反射=光沢を生み出します。
ワックスを重ねるほど表面が平滑になり、映り込みが鮮明になって“ shine(光沢)”が強まります。また、色付きワックスは軽い擦れ傷を隠すのにも便利です(特につま先など)。
さらに、ワックスは撥水性があるため、革を水から守るという点でも重要です。
ワックスポリッシュは塗布ブラシで塗り、乾かしてからホースヘアブラシでツヤが出るまで磨きます。
クリームポリッシュと同様、ぴったり合う色を選ぶ必要はありません。ワックスポリッシュは顔料の濃度が低く調節しやすいので、明るい色の靴の縁にあえて黒色のワックスをぬり、パティーヌのような風合いを出すという使い方をする人もいます。
ミラーシャイン(鏡面磨き)は、ワックスをたっぷり塗って革の凹凸をすべて埋め、完全になめらかなワックスの層を表面に作ることで生み出されます。
毛の硬いブラシではなくやわらかいコットンクロスでワックスをなめらかな層に仕上げる必要があります。これには大変な時間と手間がかかりますが、その手間をかける覚悟があるなら、当社のミラーシャインガイドをご覧ください!
その時間や手間を省いてくれるのがサフィールノワールミラーグロスのような特殊なワックスポリッシュです。サフィールノワールミラーグロスは、普通のワックスポリッシュと比べてハードワックスの配合比率が圧倒的に高いです。普通のワックスポリッシュより固いので、クロスを巻いた指に力を入れて取らなければなりませんが、その固さゆえによりなめらかで長持ちするワックスの層を速く作ることができ、お望みのミラーシャインを実現する助けとなるのです!
クリームポリッシュとワックスポリッシュは、それぞれ異なる役割で靴を美しく仕上げます。上質な革靴には両方を併用することをお勧めします。必ずクリームポリッシュを先に塗り、その後にワックスポリッシュを塗布してください。逆の順序で塗ると、ワックス層がクリームポリッシュの栄養成分が革に浸透するのを妨げ、ワックス層による光沢も損なわれます。
どちらか一方を選ぶ必要がある場合(例えば光沢を望まず、既に防水製品をお持ちの場合など)は、ワックスポリッシュよりもクリームポリッシュをお選びください。クリームポリッシュは、色あせた革の古びた見た目を防ぐ効果が高く、同時に栄養補給効果も提供します。光沢はあるものの色褪せた靴は、フォーマルな場では依然として場違いな印象を与えます。
こちらの記事では、海外での靴クリームとポリッシュの違いと使い分けについて書かれていました。
クリームポリッシュ(靴クリーム)
革に栄養と潤いを与え、色味を補いながら自然なツヤを出す
日常のお手入れや、くたびれた革靴をよみがえらせたいときにおすすめ
ワックスポリッシュ(固形タイプのワックス)
革の表面にワックスの膜を作り、強い光沢や鏡面磨きに向く
つま先やかかとなど、光らせたい部分をポイント使いするのに最適
上記をふまえて上手に使い分けるのがコツ。
できれば併用をおすすめしますが、どちらかを選ぶなら靴クリームを優先すべきで、補色効果や栄養効果で履き込まれた“くたびれ感”をうすれさせ、新品の状態を維持するのに最適だからです。
本記事を読んで靴磨き・鏡面磨きをしてみたくなったらぜひご覧ください
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