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公開日:2021/09/30 

使い分けが重要! シューツリー&シューキーパーを使いこなせ

革靴の必需品。シューツリー&シューキーパー

コルドヌリ・アングレーズのシューツリーEM500モデルを靴に装着しています。

革靴のお手入れをされる方にはおなじみかと思いますが、シューケアアイテムの中には“シューツリー”や“シューキーパー”と呼ばれる靴の型を整えておくアイテムが存在します。
SheosLifeでもこれまでいくつかシューツリー・シューキーパー関連の記事を掲載してきました。

 

これまで公開したシューツリー関連の記事
https://shoeslife.jp/tag/%e3%82%b7%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%83%84%e3%83%aa%e3%83%bc/

 

「シューツリーと言ったり、シューキーパーと言ったり、この2つは何が違うんだろう???」だったりとか、「いろいろな形・材質があって何を選んだら良いかわからない………」とか、シューツリー・シューキーパーにまつわるお悩みはたくさんあると思います。

 

そこで、本記事ではシューツリー・シューキーパーの種類や特長とその使い分け方についてご紹介したいと思います。

目次

  1. シューツリー・シューキーパーの種類
  2. 各商品の特長
  3. 使い分けの極意
  4. まとめ

 

1.シューツリー・シューキーパーの役割と種類

 

シューツリーやシューキーパーが果たす役割は下記の通りです。

・靴の型を整える
アッパーのつぶれや履き崩れを整える/履きジワを伸ばす/靴底の反り返りを戻す、など

・靴内の調湿、除菌、消臭など
用いられる素材によって、効果が異なります。

・靴のお手入れ時のサポート
履きジワを伸ばし、靴を持ちやすくする/靴内で支えとなり、力を加減しやすくなる

 

 

そもそもシューツリーとシューキーパーは同じような用途で異なる名称の商品として存在していますが、定説としては「木製かそれ以外か」を表しているようです。
実際はそこまで細かく明文化されてはいませんので、どちらが正解というものは無いようです。

 

 

余談ですが、Googleで「シューツリー」、「shoe tree」、「シューキーパー」、「shoe keeper」という単語をそれぞれ検索してみると………

  • シューツリー  :約 7,020,000 件
  • シューキーパー :約 5,390,000 件
  • shoe tree    :約 2,040,000 件
  • shoe keeper   :約 220,000 件
    (shoe tree、shoe keeperは「キーワードの完全一致」で検索しました)

 

という結果となりました。
どちらかというと“シューツリー”という言い方が一般的なようですね。

さて話は戻りまして、シューツリー・シューキーパーには様々な形状があり、また様々な素材が用いられています。
まず代表的な形状をご紹介します。

 

シューツリー・シューキーパーの主な形状

バネ(スプリング)式のイメージ画像です。

バネ(スプリング)式

スプレッド式(つま先が広がるタイプ)のイメージ画像です。

スプレッド式(つま先が広がるタイプ)

ラスト(靴木型)型のイメージ画像です。

ラスト(靴木型)型

それから、主に用いられる素材としては以下のようなものがあります。

木材

  • ビーチ(ブナ)
  • シダー(杉)
  • ライム(シナノキ)
  • パイン(松)
  • バーチ(樺)

など

その他には、プラスチックスポンジクッションなどもよく使われます。

 

木材を使う利点には“調湿効果”が挙げられます。
汗などで湿った靴内を木材の吸湿効果で適度な湿度に整えます。
使用する木材によって効果は異なりますが、ニスや塗料などの塗装のない仕上げのものは特にこの調湿効果に優れています。
また加工のしやすさも木材を使うメリットとなります。

 

プラスチックを使う利点は“軽さ”です。
旅行や出張などで持ち運びする際には“軽さ”は重要な選択肢となります。

また大量生産が可能なので、安価に商品を提供することができます。

 

スポンジクッションは“あたりの柔らかさ・収縮性”が魅力です。
つま先パーツがスポンジクッションになっているものは、靴内に合わせて変形するのでフィット感が高いです。
素材自体が柔らかいので靴に「妙なあたり」がでるようなことがありません。

2.各商品の特長

それでは上記の各製品の形状ごとに特長を挙げていきます。

 

バネ(スプリング)式

スレイプニル 木製シューキーパーを装着した靴の画像です。

バネ(スプリング)式と言われるタイプですが、これはバネが伸縮する力を使って靴の履きジワを伸ばすことを目的としたシューキーパーです。
軽量なので自宅遣いだけでなく旅行や出張時にも持ち出せるのがポイントです。

 

特に靴のお手入れをする時に、履きジワをしっかりと伸ばした状態でブラッシングやクリームの塗布をすることができる上に靴に入れてても軽いので、靴を支える手や腕への負担はグッと和らぎます。
靴磨きの時に靴をずっと手に持って支えていると疲れますからね。少しでも軽い方がありがたいです。
スレイプニル 木製シューキーパーはパイン(松材)を使用していますが、パインは木材の中でも軽量な部類に入るためより扱いやすいかと思います。

 

フリーサイズなので靴の大きさを問わず使えるのは良いのですが、適応サイズの最大・最小間でも結構な差がありますから、バネのテンションのかかり方もその影響を大きく受けてしまいます。
大きい靴に対してはテンションは甘く、小さい靴に対してはテンションは強くかかる傾向があります。

 

また手軽さゆえに万能に思われがちですが、一番気をつけたいのが「バネ式は入れっぱなしはNG」である点です。

楕円形のかかとパーツが靴のかかとに対してピンポイントでテンションをかけてしまう。
木製シューキーパーはアッパーとかかとに対して斜め上方向にテンションをかけます。

後述するシューツリーと異なる点が、「かかとパーツの形状」と「テンションのかかる方向」です。
かかとパーツが楕円形(俵型?)なので、かかとにはピンポイントでテンションがかかります。したがって長期間入れっぱなしにしていると靴のかかとがパーツの形に沿って変形し型崩れしてしまう恐れがあります。

さらに、バネ式シューキーパーはバネが戻る方向に力がかかるのでバネ部分を中心にななめ上方向にテンションがかかります。したがって「反り返った靴底を整える」効果はつま先からかかとに対して平行にテンションのかかる後述のシューツリーには若干劣ります。

スプレッド式(つま先が広がるタイプ)

スレイプニル シダーシューツリー スタンダードを装着した靴の画像です。
つま先が閉じた状態の画像です。

つま先が閉じた状態

つま先が開いた状態の画像です。

つま先が開いた状態

つま先パーツがコンパクトなサイズなので、ローファーやスリッポンといった履き口の深いとの相性がよく、さらにはつま先パーツとかかとパーツをつなぐ金具部分の可動域が広く、かかとを持ち上げると垂直を超えて135°くらい角度をつけられます。
実用としてはそこまでかかとを上げることはしませんが、ブーツ(サイドゴアやジョッパーなど)にも入れやすい形状となっています。

かなり曲がるので、ブーツなどにも入れやすい形状です。

かなり曲がるので、ブーツなどにも入れやすい形状

こちらのスレイプニル シダーシューツリースタンダードはS/M/Lの3サイズから選べます。

ラスト(靴木型)型

他のシューツリーと分類するためにこのような名称を当てましたが、読んで字のごとく靴を製造する時に使用する木型(ラスト-Last)を元に作られるシューツリーが該当します。
元がラストですから靴へのフィット感は他の形状とは比べ物になりません。ジャストフィットのシューツリーであればつま先からかかとまでがピタッとはまり、空気が抜けづらいがために出し入れに苦労するほどです。

コルドヌリ・アングレーズを装着した靴のイメージです。
コルドヌリ・アングレーズ EM500を入れ、ぴったりとすき間なくフィットしている靴のつま先部分

コルドヌリ・アングレーズ EM500を入れた靴のつま先部分

コルドヌリ・アングレーズ EM500を入れ、ぴったりとすき間なくフィットしている靴のかかと部分

コルドヌリ・アングレーズ EM500を入れた靴のかかと部分

基本的には汎用的な木型をシューツリー化しているが多く、靴ブランド純正ほどのどんぴしゃりなフィット感は必ずしも得られるものではありませんが、複数のモデルやサイズから細かく選択することができるので、よりフィット感の高いシューツリーを選び出すことができます。

 

つま先とかかとをつなぐバーツが金具がスプリングで収縮するタイプとネジで固定するタイプがあり、テンションのかかり具合を選択することができます。
しっかりと履きジワを伸ばしたい靴はツインチューブのスプリングタイプ、革や靴底が薄くなるべくテンションを掛けたくない靴にはネジ式タイプ、というように使い分けられます。

 

ラスト由来ということもあり、木材にはビーチ(ブナ)、バーチ(樺)といった硬質なものがよく使われています。
また吸湿効果や防虫効果に優れるシダー(杉)もよく使われる材料ですね。
シューツリー自体が靴に沿った形状をしていることもあり、シューツリーを入れた状態での長期保管も問題ありません。

3.使い分けの極意

各商品の特長が掴めたところで、これらをどのように使い分けるか、です。
どれか1種類に絞って使い回すのも1つの手ではありますが、せっかくたくさん種類があるので、上手に使い分けてみましょう。

 

 

A.木製シューキーパー(バネ式)

手軽に使えるが簡易的な形状の木製シューキーパーは、ヘビーローテーションしている靴への使用がおすすめ。
朝、外出する時に当日履く靴から抜いたバネキーパーは前日履いていた靴に挿入しておきます。
一晩ほど靴を乾燥させることができ、適度に湿度を含み革がやわらかな状態でシューキーパーを入れることで履きジワも伸ばせて型も整いやすいです。
オンタイムの週5日間を5足で回すとすると、1回履いたら1週間は休ませられるので靴にとっても無理のないローテーションとなりますね。

 

ただし、簡易的な形状なシューキーパーは汎用性はありますが長期保管には不向きです。
ローテーション間隔が長く空くような場合は、スプレッド型やラスト型のようなかかとまでしっかりと整えられるタイプを使用しましょう。
木製シューキーパーは靴全体の型を整えるというよりは、履いた都度履きジワを伸ばす程度と割り切って使います。

 

 

B.スプレッド式、ラスト型

こちらの2種類は長期保管にも適したシューツリーです。なので普段は履かない「よそ行きの1足」やローテーション間隔の長い準レギュラーの靴に入れておくのがおすすめです。
それぞれの靴の型に合ったシューツリーを選べるので、使い回すと言うよりはその靴専用のシューツリーとして1足に1組を用意しておくと良いと思います。

 

また靴のお手入れの際には、シューツリーから木製シューキーパーに入れ替えるのがおすすめです。
シューツリーを入れた靴はずっしり重く、靴を磨いていると最初は良くてもだんだんと疲れてきます。少しでも楽に靴をお手入れするためにもなるべく軽いシューキーパーに入れ替えるのが吉です。
ただ、軽いからとプラスチック製の物では、靴の中でブラッシングや乾拭きの時にキーパーがたわんでしまって力をうまくかけられません。したがって軽さと固さが両立している木製シューキーパーがベストと言えます。

 

シューケアあるあるですが、履き口のかかとパーツ部分が靴クリームで汚れてしまったりするので、そういう意味でもバネキーパーに入れ替えておくと良いと思います。
A.のヘビロテ靴用シューキーパー以外に靴磨き用のシューキーパーが1つあっても良いかもです。

まとめ

今回はシューツリー・シューキーパーの特長や使い分けについてまとめてみました。

 

なぜこんなに種類があるんだろう、とシューケアビギナーにとってはなかなか敷居が高く感じられるかもしれませんが、特長を元に上手に使い分けを意識すると選び方や使い方が自然と整理されてきます。
そして、シューツリーやシューキーパーを使用するのは「靴の型を整えるため」と冒頭でお伝えしましたが、靴を脱ぎ履きする時のシューツリー・シューキーパーを出し入れする一手間は、靴をよく見て次のお手入れのタイミングの見極めやキズ・傷みの把握にもつながり、結果として靴を永く美しく履くことへとつながります。
ぜひシューツリー・シューキーパーの使用も習慣にしてみてください。

 

シューツリー・シューキーパーのより詳細な情報については、引き続きShoesLifeで紹介していきますので、乞うご期待です。


今回の記事でご紹介した各商品はShoesLife Storeでご購入いただけます。


 

Le Beau
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