素材、色、パーツの形状、ステッチのデザイン、木型、原産国、デザイナーやビスポーク職人の名前、ブランドとその歴史…
靴の好きな所や特徴を挙げればキリがありません。
靴の甲革はよく目に入る場所なので、靴選びのポイントにされる方も多いことかとおもいますが、ソール(靴底)はどうでしょう?
ソールにも、これまた色んな素材や特徴があるんですよね。一体、どんな種類があるのでしょう。
今回は、この「ソール」について、海外サイトで公開されているブログに書かれた情報をご紹介いたします。
このブログの著者は、こう言います。
“In the world of shoes, there are a wide variety of soles, suitable for different activities and situations.”
-靴の世界には、さまざまな活動や状況に適した多種多様な靴底があります。-
それもそのはず。
その靴のデザインに合うソールや、特性を生かす素材のソールなど、多様なアイディアのもと、色んな種類のソールがその素晴らしい造形の一部ですもの。
このブログ内でも、こんな表現をされていました。
“First off, we have to realize that there are endless types of soles that range from both rough winter ones with a sturdy grip, to thin, blake stitched leather soles only suitable for a warmer climate. Though almost never visible, the sole makes up a large part of the shoe, and therefore has an impact on the overall versatility. Many manufacturers have therefore chosen to implement a wide variety in order to offer shoes for all seasons. ”
-まず、靴底の種類は無限にあることを認識しなければなりません。冬用の頑丈なグリップを持つラフなものから、暖かい気候にのみ適した薄いブレードステッチの入ったレザーソールまで様々です。はた目からはほとんど見えませんが、ソールはシューズの大部分を占めており、全体の汎用性に影響を与えます。そのため、多くのメーカーは、オールシーズンの靴を提供するために、幅広い種類を採用しています。-
確かに、このブログで紹介されている以下の種類は、街でもよく見かけます。
・シングルレザーソール
・ダブルレザーソール
・ダイナイトソール
・コマンドソール
・クレープソール
そして、この5種類それぞれにどんな特徴や違いがあるのか紹介されていました。
高級靴のショップに入ると、明らかに重厚な面持ちの革靴が出迎えてくれるのを経験したことがある方も多いと思います。
この重厚な印象を受ける靴の製法の代表格のひとつが、「グッドイヤーウェルト製法」の靴ではないでしょうか。
シングルレザーソールは、このグッドイヤーウェルト製法の靴では、非常に多く使われています。
特徴はこちら。
“やや薄めの外観で、より洗練された印象を与えます。一枚革のソールの良い点は、明らかに汎用性の高さです。大量の水には弱いものの、冬を除くすべての季節に対応しています。”
大量の水、すなわち雨は大敵。
しかし、予防方法はあるようで、革底面に薄いラバーソールを貼ることで、革持ちを良くしたり雨から守ったりすることができるそうです。
簡単な方法で汎用性が向上するなら、試してみても良いかもしれないですね。
シングルがあればダブルもあるようですね。
こちらは、シングルレザーと同じ革を2枚重ねしたものを指します。
特徴は、
“耐久性が向上するだけでなく、ソールの厚さが際立ち、ドレッシーな印象が薄れることが多い。そのため、より重厚なフルブローグやダービーに適したソールとなっている。”
とあることから、いわゆるエレガントな印象のドレスシューズよりも、スーツだけじゃなくカジュアルなスタイルにも良く合うデザインとの相性が良いということのようです。
シングルレザーソールとダブルレザーソールは、素材が革なので、ソール専用のお手入れ用品でケアするのがお勧めです。お手入れ次第で寿命が変わると言われるほど、シューケアは重要なもの。
こちらの記事でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
このダイナイトソールは、国産の有名靴メーカーでも採用されているのを見かけので、ご存知の方も多いと思います。
海外でもその人気が高まっているそう。理由は、こう記されています。
“練された外観、優れたグリップ力、快適な履き心地という驚くべきコンビネーションにあります。”
さらに、
“ダイナイトラバーは靴作りのアイコンとなっており、その歴史は1900年代初頭のイギリスにまでさかのぼります。汎用性を考慮すると、ダイナイトは一年中(靴のアッパーにもよりますが)、ほとんどの状況で履くことができるので、一押しのソールです。”
とあり、どんなデザインの革靴ともマッチしやすく、汎用性の高さが人気を呼んでいるようです。
このソールは、アウトドアを楽しむ方や寒冷地にお住まいの方は特に馴染みのあるものだと思います。
このブログで紹介されているソールは、「ITSHIDE」というイギリスのソールメーカーで製造されているもの。
特徴は、耐久性に定評があり、ラフなパターンで丈夫なグリップ力と快適な履き心地。
また、
“このソールは、高さのあるあまりフォーマルではないブーツに最適で、セルビッチデニムやヘビーフランネルのトラウザーに簡単に合わせることができます。”
と紹介されていることから、かっちりした装いやフォーマルシーンよりも、カジュアルシーンでラフに履きこなすのがカッコイイですよね。
このクレープソールは「デザートソール」とも呼ばれ、天然のゴムが使用されている素材です。
特徴はこうあります。
“非常に柔軟性があります。裏地のないチャッカブーツによく見られるこのソールは、温暖な気候でよく使用されます。”
こちらもドレスシューズよりは、カジュアルなデザインでよく見かけます。
チャッカブーツだけではなく、スリップオンやデッキシューズなどにも使われていたりしますよね。
革の種類も様々あるように、ソールの素材も色んな種類があります。
そうそう、これまでに靴を購入したお店のスタッフさんに、こう言われたことがあります。
「革は水に弱いため、レザーソールの靴は雨の日に履くのをお控えください。」
また、
「こちらはゴム製のソールなので、雨の日も滑りにくいですよ。」「こちらクレープソールなので屈曲性があり衝撃を吸収してくれる効果もあります」
と言われたことも。
種類や特徴を知ることで、靴選びの幅が広がりそうですね。
レザーソールであれば、専用のお手入れ用品があるので購入する時も安心です。
これからも、海外のお役立ち情報や靴磨き事情を発信していきますので、お楽しみに。
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