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公開日:2020/12/09 / 最終更新日:2020/12/10

海外の靴磨き事情 Hanger Project カービー・アリソン氏の場合

前回までの海外記事情報では、2つの海外サイトに掲載されている「靴クリームの色選びについて」ご紹介しました。

ShoesLife内でも既に何度も登場しているサフィールノワール クレム1925、海外ではクリームポリッシュと呼ばれていることもあります。

そのクリームポリッシュと呼ばれるサフィールノワール クレム1925ですが、海外ではどのような使い方をされていて、また、ビーズワックスポリッシュとの比較とはどういうものなのでしょう。

 

今回はshoeshine@Hangerproject.comで公開されている、ハンガープロジェクト創始者のカービー・アリソン氏が語る動画記事についてご紹介します。

革靴に最適な靴クリームとは?

今お使いの靴クリームは、あなたのお気に入りの革靴にとって最適ですか?お店で見かける靴クリームはワックスポリッシュ(サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ)が多いですが、それがあなたの靴にとって最良のお手入れとは限りません。

この動画の目的は、ワックスポリッシュとクリームポリッシュ(サフィールノワール クレム1925)の違いをご理解いただくことです。

あなたのドレスシューズをできる限り最善の状態に保つために、両方の使い方を伝授します。

 

 

ワックスとクリームの違い

ワックスポリッシュとクリームポリッシュの根本的な違いは、クリームポリッシュは栄養と色味を与え、ワックスポリッシュは主に高い光沢を出すためのハードワックスを含有しています。
クリームポリッシュは、靴磨き用のブラシかシャモア革を使って靴全体に塗り、ホースヘアブラシで磨く。これを2~3回繰り返すことをおすすめします。

 

ワックスポリッシュの効果

ワックスポリッシュには、ハードワックスが高濃度配合されています。これにより、靴にワックスの固い保護膜ができ、水や軽微な傷や摩擦から靴を守ります。
靴の屈曲部分にワックスを塗り過ぎないように注意してください。ハードワックスポリッシュは一度乾くと、靴を履いた時に屈曲したハードワックスがひび割れ、白い粉を吹くことがあります。
ハードワックスをメインにお使いになることをお勧めします。靴に1~2回塗れますが、高い光沢がほしい部分、つま先とかかとに集中的に塗るのがお勧めです。

 

 

1.靴クリームを塗布する前に

ポリッシュやを塗る前に、靴にひどい汚れが付いていないか確認してください。
ホースヘアブラシで表面の汚れを取り除きます。靴磨きブラシで取り除けない表面の汚れがある場合は、レザークリーニングソープなどで革を洗浄することをお勧めします。
この靴はさほど汚れていないので、ホースヘアブラシをかけるだけで十分です。

 

クリームポリッシュの効果

クリームポリッシュを塗ってみます。
覚えておいていただきたいのですが、クリームポリッシュはレザーに浸透するので、靴の上で放置しておく時間が長いほど効果があります。
目安として、クリームポリッシュを靴に塗って一晩置き、翌朝ブラッシングするといいでしょう。それで靴が傷むことはありません。

 

 

2.靴クリームの色の選び方

こちらがクリームポリッシュ、全13色です。靴に合う色を選ぶ際に覚えておいていただきたいのは、近い色を選ぶということです。靴にぴったり合う色がほしいというお問い合わせを多くいただきますが、13色の中からぴったり合う色を見つけるのは不可能です。そこで、なるべく近い色をお勧めしています。

靴の色が変わったり濃くなったりするのが嫌なら、靴の色より薄めの色のクリームポリッシュをお勧めします。風合いやアンティーク感は、靴を磨いて得られる美しさのひとつですが、これを出したければ、靴の色より濃いめの色のクリームポリッシュがいいでしょう。
クリームポリッシュは靴の染料と比べて薄めの顔料を使っているので、靴を台無しにすることはありません。このクリームポリッシュで靴を磨いてみて色の出方が気に入らなければ、レノマットリムーバーでクリームポリッシュを落とせば、元の色に戻ります。

 

 

3.クリームポリッシュを試す

それでは、バーガンディの靴で試してみましょう。
バーガンディのクリームポリッシュを使います。シャモア革にクリームポリッシュを少し取って、フタの裏をパレット代わりにします。クリームポリッシュをつけすぎないようにするためです。
そして、靴になじませます。中くらいから強めの力で各部分に少しなじませる要領です。やり過ぎはよくありません。レザーの表面全体をカバーするためにポリッシュをたっぷり塗った方がいいですが、見るからに厚塗りだったりベトベトしていたりするのはよくないです。
光沢を出すためにかけるホースヘアブラシでポリッシュを落としづらくなるからです。このクリームポリッシュを、靴の表面全体になじませていきます。各部分に繰り返し塗ってもいいです。問題ありません。全体に十分なじませたら、クリームポリッシュの栄養が浸透するまで、最低5分間置きます。

 

 

4.光沢を出すには

レザーにクリームポリッシュが浸透したら、ホースヘアブラシで余分なポリッシュを取り除きながら磨きます。ポリッシュの塗り過ぎや塗りムラに注意しながら磨いてください。ホースヘアブラシの熱と摩擦がワックスと油分の温度を上げ、光沢を出します。クリームポリッシュでは、柔らかい風合いと光沢を得られます。ワックスのような高い光沢は得られません。

クリームポリッシュでやめておくか、続けてワックスポリッシュを使ってみるか。それは好みの問題です。ごく軽い力で、クリームポリッシュのムラがなくなり、お好みの光沢が出るまで磨きます。
こちらのクリームポリッシュを1回だけ塗った靴ですが、夜のお出かけにうってつけの満足のいく光沢を得られました。
より高い光沢を得たいときは、ワックスポリッシュの出番です。

5.ワックスポリッシュについて

サフィール ノワール ビーズワックス ポリッシュの塗り方をお見せします。いいポリッシュです。今までキィウイやリンカーンで靴を磨いていた方は、きっとサフィール ノワール ビーズワックス ポリッシュをお気に召すでしょう。
このワックスポリッシュと他社のワックスポリッシュとの最大の違いは、100%天然素材の松由来のテレビン油を使用している点です。においで違いがわかります。このワックスポリッシュは、靴を傷めるシリコンや石油系溶剤を使用していません。また、高濃度のビーズワックスを配合しており、靴に美しい光沢を与えるハードワックスの仕上がりを得られます。

 

 

6.ワックスポリッシュの塗り方

先ほどと同じシャモア革を使います。
塗る量を調節できるので、ワックスポリッシュはシャモア革だけで塗る方がいいです。こちらも、塗り過ぎは禁物です。シャモア革にワックスポリッシュをべとつかない程度に取り、クリームポリッシュと同じ要領で塗ります。靴全体に1~2回塗りますが、アッパーには塗り過ぎないようにしてください。
ハードワックスが乾いてから靴を履いて外出すると、ハードワックスがひび割れ、白い粉が吹いてきます。ワックスポリッシュを乾かします。3~5分で十分です。片方を乾かしている間にもう片方に取り掛かるといいでしょう。

 

 

7.ワックスポリッシュの色選び

「顔料入りのワックスポリッシュの代わりにニュートラルのワックスポリッシュを使ってもいいですか」という質問をよくいただきます。もちろんいいです。どの色のクリームポリッシュで磨いた後でも、ワックス仕上げとしてニュートラルワックスをお使いいただけます。
顔料入りのクリームポリッシュの上にニュートラルのワックスポリッシュを重ね塗りしてもいいですが、既に十分な仕上がりになっている場合や、顔料入りのクリームポリッシュで仕上げを新しくしたばかりなら、ワックスを重ねる必要はありません。

 

 

8.光沢を出して仕上げる

ワックスポリッシュが乾いたら、ホースヘアブラシで磨いていきます。ワックスポリッシュの場合、クリームポリッシュより時間がかかります。こちらも、中くらいから強めの力で、お好みの光沢が出るまで磨きます。これでおしまいです。サフィール ノワール ビーズワックス ポリッシュを1回塗っただけで、靴の光沢が増したのが分かります。1回で十分だと思いますが、さらに光沢を出したければ、もう1回塗っていただいて構いません。

ただし、アッパー革に塗るハードワックスの量を抑えないと、歩き出すや否やハードワックスがひび割れて白い粉が吹きますので、ご注意ください。
そういう場合は、ホースヘアブラシで磨くだけで取り除けます。ただ、アッパーが白い粉だらけになってしまうので、ホースヘアブラシを持たずに日中お出かけするのは避けた方がいいでしょう。

 

 

 

今回は海外の靴磨き事情について、ハンガープロジェクトのサイト内で公開されている記事をご紹介しましたが、いかがでしたか?

靴磨きの方法は人それぞれで、革の状態やデザイン等も考慮すると、方法は何通りにもなるのかもしれません。

お気に入りの靴を長く美しく保つためには不可欠なシューケアですが、色んな方法や使う製品の特徴や解釈を知るのも楽しみの一つではないでしょうか。

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