ホーム > トピックス > 【海外情報】サフィールノワールクレム1925で自分好みの色を作ってみた!
公開日:2021/10/11    /  最終更新日:2021/10/13

【海外情報】サフィールノワールクレム1925で自分好みの色を作ってみた!

“持ってる革靴に合う靴クリームの色を作ってみたい”

そう考えたことがある、そんなあなたは靴を愛しすぎて靴磨きの道具まで愛してしまった、そんな人に違いないはず。
例えば、サフィールノワール クレム1925同士、サフィール ビーズワックスファインクリーム同士など、同じ製品同士であれば色を混ぜ合わせてオリジナルを作ることが可能です。

今回の海外情報は、Kirby Allison氏のYoutubeチャンネルで公開されているCreating New Colors with Shoe Cream Polish [EXPERIMENT] の日本語訳をご紹介します。

この動画の中で、カービー・アリソン氏は、クレム1925とファインクリームを混ぜて色を作っていますが、あくまでも実験ですのでご理解いただければ幸いです。

では、さっそくご覧ください。


【実験】サフィールノワール クレム1925で新しい色を作ってみる

はじめに

サフィールノワールクレム1925を何色か混ぜて 靴業界で目にするワイルドでクレイジーなパティーヌにぴったり合うオリジナルのクレム1925を作りましょう。

まずは景気づけに・・・。
(ドリンクを飲む)

サフィールノワールクレム1925は特に靴好きの間では世界屈指の靴クリームとして広く認知されています。色数も豊富です ここには人気の14色をご用意しました。

しかし、ここ数年はこの14色に決して収まらないクレイジーでものすごく奇抜なパティーヌを目にするようになりました。クレイジーなパティーヌといえば なんといってもパリの有名靴ブランド コルテが真っ先に思い浮かびます。
クラストレザー(染色していない白いキャンバスのようなレザー)にアルコールベースのレザーダイを重ねて見事なオリジナルのパティーヌを出しています。
こちらの写真のように 明るいウォーターブルーに近い色から、バーガンディ、グリーン、美しいコニャックまで、そのバリエーションは幅広いです。

そこで これを手本にして 明るいパープルとピンクっぽい赤が混ざったようなこのTLBの靴をよみがえらせようと考えました。
これがパティーヌの過程を楽しむために実際に注文したクラストレザーの靴です。いろいろ試したのでご覧のありさまです。
でも、ここにあるクレム1925をパレットと筆で混ぜて、この靴に合うオリジナルのクレム1925作りに挑戦してみたいと思います。では始めましょう。

01:56 さあ、始めましょう!

今日はこのフクシア(赤紫色)のパティーヌの失敗作を使って実験します。サフィールの豊富なカラーバリエーションをもってしても合わせるのはかなり難しい色だと思いました。
実験の様子をご覧いただくためにボブ・ロス(イントロで飲み干したドリンク缶の画家です)っぽい透明パレットと白い紙を使います。筆とサフィールの全色を用意して 準備OKです。

最初に選ぶのは当然この2色です。
まずは12番のエルメスレッド。この靴がおそらく目指していた色です。そして8番のバーガンディ、紫がかった色です。
エルメスレッドが近いとはいえ、この2色は完全に合う色ではありません。ですが、近づけられるか実験してみましょう。

ここにある色のほかに追加する必要はないと思いますが、今回の企画では特に重要になる色がもう2色あります。
サフィールノワールクレム1925のニュートラルと、白の顔料が入っているこちら21番のホワイトです。ホワイトはサフィールノワールの廉価版サフィールのビーズワックスファインクリームにしかない色です。
ノワールほどではありませんが、とてもいい靴クリームです。純白の顔料を使っているのはこれだけで、溶剤のみで顔料を一切使っていないニュートラルとは別物です。
ホワイトの靴クリームを使うことでニュートラルより簡単にクリーミーなテクスチャーを出すことができます。では始めましょう。

では、まず8番のバーガンディから始めましょう。少量を取ります。2通りのやり方を試してみましょう。
まず、ニュートラルを少量取って色の変化を見てみましょう。バーガンディに加えて混ぜます。あまり変化がありませんね。では代わりにホワイトを試してみましょう。
こちらはきれいなプラムになりました。ニュートラルとはだいぶ違いますね。ホワイトの顔料でバーガンディの顔料が薄くなります。

靴に塗ってみましょう。この靴の独特な色のようなフクシアではないですね。こちらもいい色ですが、求めている色とは少し違います。

では、代わりにエルメスレッドを試してみましょう。実は私の大好きな色の靴クリームなんです。覚えておいていただきたいのは。クレム1925の顔料は透明性が高く、薄く色付くだけだということです。

エルメスレッドはバーガンディの靴にうってつけの靴クリームです。鮮やかな赤やマホガニー(赤褐色)を出せるので マホガニーの靴クリームの代わりにエルメスレッドが使えます。

こちらがマホガニー、こちらがエルメスレッドです。
こちらは赤茶色の土っぽいクレーコートを思わせるテクスチャーなのに対し、エルメスレッドは鮮やかな赤よりの色です。マホガニーの靴の色を明るくしたければ、エルメスレッドを少量塗るだけでOKです。ブラックの靴にエルメスレッドを塗る人もいます。太陽の光を受けてほのかに赤い輝きを放つんです。

ホワイトの靴クリームを少量取ります。
今度は薄い色に濃い色を足してみましょう。ホワイトが濃いめの色へと変化していきます。かなり違いますね。

色の違いを比べてみましょう。こちらの方がやや薄い赤です。まったく同じというわけではありませんが、ほかの3色よりフクシアに近いです。実際いい線を行っていると思います。もう少し色を足せばよかったかもしれません。これもそんなに悪くないですが、みなさんどう思われますか?コメント欄に感想をお寄せください。
これは時間の無駄なんでしょうか?それとも上手くいくでしょうか?感想お待ちしています。みなさんのいちばんクレイジーな色の靴もおしえていただけるとうれしいです。

私が持っている靴でいちばんクレイジーな色は、おそらくこの靴クリームのような真っ青でした。ミッドナイトブルーを狙ったんですが、実のところ、その青い靴を履いてまだ日が明るいうちに外出すると、われながらバカっぽく見えました。言うまでもありませんが、以来その色は使っていません。

ブルーの靴クリームを少し足して遊んでみましょう。ここに取って足します。互いの色を殺しているような感じでおもしろい変化はないですね。

なるほど。それではレッドのクリームをもう少し足してみましょう。
靴に塗ってみます。私は筆を使っていますが、クロスや指を使っていただいても構いません。

この実験の目的は、とにかくいろいろな色を試してみることなので、この色をピッタリ合わせるのではなく違う方向に持っていくのであれば、私ならこの辺りの色を濃くします。おそらくブルーを足してツヤを出したり濃いめの色を足したりすると思います。

話を戻して、色を抑えたいなら上からブラウンのクレム1925を塗ってください。先ほどお話したようにクレム1925の色は薄く付きます。
なのでテクスチャーがガラリと変わってしまうことはありません。下地のレッドやフクシアはそのままに、ブラウンのクレム1925が色味を抑えトーンダウンします。ぜひお試しください。

08:36 コルテのパティーヌシューズに色を合わせる

それでは、クレム1925が乾くまでほかの色でも遊んでみましょう。
これはとてもおもしろいマスタードグリーンです。なんというか、とても珍しい特徴的な色です。では、このグリーンを薄めて色を合わせてみましょう。写真ではわかりづらいかもしれませんが。

新しい筆に変えます。
これだとグリーンが強すぎるようですね。ホワイトを少し足してみましょう。これでもまだ少しグリーンが強いですね。ではライトブラウンを少し足してみましょう。どんな変化が起きるでしょうか。アートは専門外なので行き当たりばったりやっています。
ご覧のとおりグリーンがかなり弱くなりました。ペールグリーンになってきました。この場合ホワイトよりブラウンの方が効果的でしたね。どうでしょう?そんなに悪くないですよね?では合わせてみましょう。おわかりいただけるでしょうか。こちらの感想もお聞かせください。

こういう作業には慣れていないんです。言い訳ですが、私の靴はシンプルな黒ばかりなんです。でも美しいクレム1925を使ってどんな色ができるか実験するのは楽しいですね。
ライトブラウンでいい色ができたので、次はそれを少し濃くしてみましょう。

これは37番のミディアムブラウンです。
そしてこれが先ほどのグリーンとライトブラウンを混ぜたダークブラウンです。みなさんも、この変化を楽しむパティーヌにぜひ挑戦してみてください。

写真をご覧いただくとわかりますが、ヴァンプからアッパーにかけて色が変化しブラウンになります。
実際に磨くときは、ダークブラウンかミディアムブラウンを少量取ってグリーンに混ぜてください。
少し多すぎました。美しいコルテの靴の写真が台無しです。実物のコルテじゃなくてよかった。

完全に同じ色というわけではありません。クレム1925は薄く色をつけるだけなのを覚えておいてください。
本当にこの部分に顔料を足したいならこの方法を取ってください。クレム1925はだんだん薄くなるので塗って段階的に色を変えます。色味が次第に薄くなるので色の変化への影響も少ないです

以上、グリーンの靴で実験してみました。

ほかの靴も見てみましょう。

美しいブラウンです。簡単すぎるでしょうから、これで遊ぶのはやめておきましょう。
次はこのパープルの靴を試してみましょう。こちらの方が手ごわそうです。

では、パレットを写真の上に置いて、今回は2~3とおりの方法を試してみましょう。
まず、バーガンディのクレム1925を使います。パープルなのでこれに合うかもしれませんが、完璧に合う色ではありません。

6番のネイビーブルーを少し足してどうなるか見てみましょう。
では、少し足してみます。

間違いなく色を濃くする効果があります。実際つま先の色にかなり近いと思います。クレム1925の透明性はご覧のとおりです。さらに色を濃くしたいなら、ブラックを少々足しましょう。
筆先にブラックを少しつけます。
とてもきれいなバーガンディになりました。つまり、最初に使ったクレム1925の色に戻ってしまいました。
では、なぜ元の色に戻ってしまったのか、カラーホイール(色相環)を使って考えてみましょう。

パープルはレッドとブルーを足してできます。
では 違う方向から実験してみましょう エルメスレッドとネイビーブルーを使います。

このネイビーブルーはとても濃いですがやってみましょう。カラーホイール(色相環)に倣ってレッドをベースにして ブルーを少量加えて混ぜてみましょう。
混ぜているうちに少しくすんできたようです。少しくすんでますね。ホワイトを少し足してみましょう。
ご覧ください。きれいなパープルになりました。ホワイトやパープルはとても鮮やかな色なので、この色を出すにはホワイトがどうしても必要でした。

うん、とてもいい。塗ってみましょう。
コバ周りに合いそうです。さて、家でこれをやろうとしたらクレム1925を10色もそろえるのは大変ですよね。

私ならいちばん薄い色を混ぜます。先ほども本当にいい仕事をしてくれましたから。
靴より薄い色のポリッシュを使いましょう。薄い色のポリッシュでは色の濃い部分は濃くならないので、とにかくいちばん薄い色を使えば元の色が見えなくなることはありません。

色の濃い部分を補いたいならもう少しブルーを足しましょう。
この部分はやや濃いめにしてください。これはブルーがベースでレッドを少し足していると思います。色の濃い部分に塗るととてもいい仕事をしてくれるでしょう。

15:17 靴を磨いて確認

今日はさまざまな色のポリッシュを混ぜて遊んでみました。実験した靴を磨いてどのような結果になるか見てみましょう。
ポリッシュが乾いて、ご覧の通りホワイトの色味がかなり残っています。

これは、豚毛ブラシがよさそうですね。
この実験で気づいたのですが、非常に興味深いことに、このホワイトの色味は本当にとても強く、ノワールの色味のような透明性がありません。
透明性はサフィールノワールのいいところで、安心して使うことができます。1回や2回塗ったくらいでは靴の色がガラリと変わることはありません。

しかし、トラブルが発生しました。ご覧のとおり、ここの色同士が混ざっていないので、まだかなり目立ちます。
そんなときは、ニュートラルのクレム1925を少量指に取って靴にすり込みます。溶剤でワックスと顔料がゆるみ、ご覧の通り指で塗るだけでとてもいい感じに混ざります。
これであまり目立たなくなるでしょう。
これでよし。少しは混ざりましたね。もう一度指で塗ってみましょう。

ニュートラルのポリッシュはただの溶剤です。靴にニュートラルの靴クリームを塗って“おいおい 靴に塗ったクリームが全部落ちちゃったよ”と言う方も多いのではないでしょうか?
それはサフィールノワールに使われている松由来のテレピン油が、ニュートラルのクレム1925にも使われているためです。顔料入りのクレム1925を使っている時よりも、思ったより色が落ちるように感じるのではないでしょうか。

顔料入りのクレム1925を使えばそんな風には感じません。クレム1925で新しい顔料を足しながら古い顔料を落としているわけですから。大違いですよね。
ニュートラルのクレム1925はとてもいいクリーナーだと私は本気で思っています。

これでよし。クレム1925を1回塗ってホワイトの顔料を補正しました。この靴をどうにかするとしたら、どこを変えたらいいでしょう?
キリがありませんね。

またの機会に、磨くだけでこの靴が本当に完全に復活するか確かめてみましょう。

17:58 結論

あまり目立たなくなりましたね。さあ、フクシアの靴が完成しました。サイズはいくつだろう?サイズ9.5でご希望の方はeメールでお知らせください。謹んで進呈します。

冗談はさておき、クレム1925を混ぜるだけでカラーパレットのほかの部分にどれだけ近づけられるか証明する実験はいかがでしたでしょうか?そんなに難しいことではありません。むしろ楽しい作業です。捨てるつもりの靴やめったに履かない靴があれば、ぜひククレム1925で遊んでみてください。楽しく実験して今までにないパティーヌを作りましょう。

私にとって、高品質の革靴の美しさは長い時間をかけてその色がさまざまに変化するところにあります。
仕上がりにどうしても満足できないなんて羽目になってもご心配なく。サフィールレノマットリムーバーを使えば靴の顔料をすべて落とすことができます。

革を染め直すためにほぼクラストレザーの状態に戻すことができるサフィールの色抜き剤ダイリムーバーよりも弱めのリムーバーです。なので、靴がおしゃかになることはありません。レノマットリムーバーがあればなんとかなります。

この動画のコメント欄から感想をお寄せください。私たちの得意分野ではありませんが少しばかり遊んでみました。みなさんの忌憚のないご意見をお聞かせいただけるとうれしいです。
この靴で私に行ってほしい場所や自分が行ってみたい場所のご提案もコメント欄でお待ちしています。

この動画がお気に召したら、ワックスポリッシュとクレム1925の重要な違いをくわしく解説している動画『ワックス対クリームポリッシュ』もご覧ください。

上質の職人技と伝統の世界を探求し、おしゃれなみなさんのワードローブを充実させるお手伝いができれば幸いです。カービー・アリソンがお送りしました。ご視聴ありがとうございました。

Le Beau
  • facebook
  • twitter
Copyright (c) Shoes Life All Rights Reserved.