1.使われている素材・靴の構造について
お手入れを始める前には、その靴がどんな素材で作られているかをみておきましょう。
例えば、革製のいわゆるレザースニーカーと呼ばれる靴であれば、ShoesLifeで取り上げてきている「革靴のお手入れ」とほぼ同じ方法で問題ありません。
- 馬毛ブラシでほこりを払う
- ブラシで払いきれない汚れはクリーナーで除去
- 靴クリームやレザーローションで保湿・保革(靴クリームなら補色まで)
- 豚毛ブラシで浸透させて……
- 乾拭きでフィニッシュ
こんな感じで、皮革の風合い・美しさを保つことができます。
ところがスニーカーと言えば、ツルッとしたツヤ革だけでなくスエードやヌバックなど起毛革、水気を吸いやすいソフト革、キャンバス地や化繊などのテキスタイル、合成皮革など様々な素材が使われており、1足でも複数の素材がパーツごとに使われるケースもとても多いです。
そうすると、一気にお手入れの時に何を使っていいのかわからなくなってきます。
この場合は、
①素材を選ばず使用できるアイテムを使う
②素材ごとに適したアイテムを使い分ける
といった対処法となります。
素材に関して、もう一つ。
素材ごとに適したお手入れ、適さないお手入れというのがあります。
例えば、テキスタイル素材だったら界面活性剤系の洗剤のようなクリーナーがとても効果的ですが、天然皮革の場合は皮革にも使えると明記されたものでない限り界面活性剤(洗剤)は乾燥や傷み、色落ちなどの原因となる場合があり最適とはいえません。
(“皮革用”とか“皮革にも使える~”などの記載があれば問題ありません)
逆に溶剤系のリムーバーのような皮革用汚れ落としは、テキスタイルの色落ちの原因となる他、プリント加工や表面の仕上げなどを傷める恐れがあるため、安易には使えない場合が多いです。