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【ワンランク上のアドバイス】ツヤ革の靴磨きの基本“サフィールノワール編”

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公開日:2024/08/07 

【ワンランク上のアドバイス】ツヤ革の靴磨きの基本“サフィールノワール編”

サフィールノワール基本のお手入れ

暑い夏は、靴磨きもアツイ

 

靴磨き選手権大会2024が開催間近ですね。

本大会ではプロアマ問わず、靴磨きにおけるスキルを複合的に審査して技を競い合う人気イベントです。

大会の醍醐味であるハイシャイン(鏡面磨き)にばかりフォーカスされがちですが、美しいハイシャインを生み出すにはいかに基本のお手入れが成し遂げられているかが重要となります。

 

そんな熱き戦いの場において、選手たちが使用する靴磨き道具も注目ポイントのひとつですが、ひときわ目にすることの多いシューケアメーカーがSaphirNoir(サフィールノワール)です。

サフィールノワールについて

SaphirNoir(サフィールノワール)について

1920年に誕生したサフィール(SAPHIR)は、今ではフランス製の一流シューケア・レザーケアブランドとして世界中から支持されています。

上位ラインであるサフィールノワール(SaphirNoir)は最高品質を誇るハイグレードラインであり、シューケアブランドを代表する珠玉の逸品揃いです。

プロアマ問わず、サフィールノワールを日頃の靴磨きでも使っている人が多い理由。

それは、革に悪影響を及ぼす合成樹脂やシリコンなどを配合せずに天然原料にこだわり抜いた品質と、思い描いた通りに仕上がる極上の性能を兼ね備えているからです。

サフィールノワールについて

そんな素晴らしいサフィールノワールの効果と性能を発揮するためには、製品の特性を活かした正しい使い方をマスターすることが大切です。

今回ご紹介する工程を読めば、靴磨きの基本をマスターしている方はそれらを知ることによりさらに高度なテクニックを掴むことができ、ビギナーの方はこなれ感のある靴磨きを習得することができるはずです。

〈目次〉

1.シューキーパー

2.馬毛ブラシ

◆Point.馬毛ブラシの重要性

3.汚れ落とし

◆Point.サフィールの汚れ落としに対する見解

4.靴クリーム

◆Point.靴クリームを塗る手段はさまざま

5.豚毛ブラシ

👇サフィールノワールだからできる裏ワザ

6.クレム1925の押し込み

7.ポリッシュの塗布

8.乾拭き

👇さらなる仕上げ

9~10.フィニッシャーブラシ、ハイシャイングローブ

サフィールノワールを使った基本のお手入れ

1.シューキーパー

スレイプニル/木製シューキーパー

Sleipnir(スレイプニル)/木製シューキーパー

お手入れをする時には、軽量のシューキーパーが腕の疲労を感じづらくて最適です。

バネ式タイプはバネの力でしっかりと履きジワを伸ばすことができるので、細部までお手入れの効果を行き届かせることができます。

シューキーパー

バネ式タイプのシューキーパーは長期間入れっぱなしにしていると、ピンポイントでテンションがかかり、カカトが変形してしまう恐れがあるので保管用には不向きなのでご注意を。

2.馬毛ブラシ

サフィール/グランドホースヘアブラシ

SAPHIR(サフィール)/グランドホースヘアブラシ

毛足の長い馬毛のブラシは、靴にキズをつけることなくホコリや汚れを効果的に払い落とすことができます。

当てる箇所によってブラシの角度を変えることがポイントです。

革靴の側面は縦方向に、甲は横方向にとブラシの角度を変えてストロークします。

羽根の奥や付け根、アッパーとコバの隙間、履きジワの奥に毛先を当ててホコリをかき出しましょう。

側面は縦方向

側面は縦方向

甲は横方向

甲は横方向

◆馬毛ブラシの重要性

ホコリを払い落とす役目の馬毛ブラシでのブラッシングは、月1回のお手入れ時にするだけではなく、毎日してあげることをおすすめします。

外出すれば、必ず革靴にはホコリやチリが付着します。

それらを放置すると乾燥やカビの原因になりかねないので、帰宅したら馬毛ブラシでブラッシングすることをルーティンにするといいでしょう。

また、日頃からしっかりと靴磨きされている革靴は、履く前にブラッシングすることで馬毛ブラシの毛先に付着しているクリームの油分が革靴に移り、摩擦熱で塗布されているクリームのワックスも浮き出るのでクリームを塗布しなくても光沢がよみがえります。

3.汚れ落とし

サフィールノワール/コンディショニングクリーナー

SaphirNoir(サフィールノワール)/コンディショニングクリーナー

革靴に残っている光沢や栄養は程よく残し、過去に塗布してなじみ切らなかった古いクリームやワックスを落とします。

汚れ落とし

どんな製品も革との相性があります。

予期せぬ反応が起きても目立たないようにカカトから始めてください。

コバとの隙間や履きジワなど、しっかり奥の汚れまで拭き取ります。

古いクリームやワックスを拭き取ります

古いクリームやワックスを拭き取ります

◆サフィールの汚れ落としに対する見解

サフィールのクリームやワックスは天然原料を主成分としており栄養効果の高い処方となっているので、サフィールでお手入れをした革靴は、言わば“最良のコンディション”に仕上がっています。

そんな革靴を毎回すっぴん状態にするのは非常にもったいないです。

むしろ過剰な汚れ落としは革に負担がかかってしまうので、月に1回のメンテナンスではコンディショニングクリーナーのような革にやさしいクリーナーで整えてあげましょう。

古いクリームが留まりすぎてしまったり、ガチガチに光らせたハイシャインをリセットしたい場合は、サフィールノワールのナチュラルクリーナーがおすすめです。

4.靴クリーム

サフィールノワール/クレム1925

SaphirNoir(サフィールノワール)/クレム1925

1925年のパリ万国博覧会でサフィールが金賞を受賞した際のレシピを受け継いでいる最高級の油性靴クリームです。

最上の光沢・栄養・補色効果を発揮し、サフィールノワールを代表する製品として知られています。

サフィールノワール/アプライブラシ

SaphirNoir(サフィールノワール)/アプライブラシ

靴クリームを少量ずつ隅々まで塗布することのできる専用ブラシです。

角型のブラシは向きを変えることで革靴の細部にもしっかりと毛先が届いて靴クリームを全体に塗りこむことができます。

アプライブラシの毛先にクレム1925を取ります。

クレム1925の量は片足につきお米2~3粒が目安ですが、革靴が乾燥していて足りないと感じた場合は少量ずつ塗り足してください。

蓋の裏でクリームをなじませます

蓋の裏でクリームをなじませます

ブラシの面と角を使い分けながら、靴全体と細部までクリームを塗り広げます。

クレム1925を塗布
クレム1925を塗布

靴クリームを塗る手段はさまざま

サフィールはアプライブラシで塗ることを推奨していますが、靴クリームの塗り方はさまざまで好みも人それぞれです。

塗り方ひとつにメリットとデメリットがあるので、自分に合った方法を見つけてください。

クロス(布)

一般的な塗り方は、クロスで塗るという方法ではないでしょうか。

力加減が分かりやすく、ビギナーさんでも塗りやすい方法ですが、少々塗りムラができやすいです。

クロスに油分が染み込んで無駄にクリームを取りすぎてしまうという点ではコスパが低いというデメリットもあります。

体温で成分が溶けやすく革に浸透しやすいので、スピードを重視されるプロの職人はクリームやワックスを指で塗りこむ人が多いです。

ただし、細かい部分に指が入らず塗りにくいという難しさがあります。

当然ながら指が汚れてしまうことに抵抗がある人にはおすすめできない方法です。

5.豚毛ブラシ

サフィールノワール/ブリストルポリッシャーブラシ

SaphirNoir(サフィールノワール)/ブリストルポリッシャーブラシ

靴に塗布したクリームをすり込むブラッシング専用の豚毛ブラシです。

ブラッシングの摩擦熱がクリームの油分の浸透を促し、ワックスを靴表面に行き渡らせます。

少し力を加えて革をマッサージするように素早くブラッシングすることで、塗布したクリームが均等になじみ光沢が出ます。

豚毛ブラシ

豚毛ブラシは色ごとにチェンジ

他の靴への色移りを防ぐため、クリームのカラーごとにブラシを使い分けることをおすすめします。

黒色以外のクリームには白毛のブラシを使うと、毛先にクリームの色が付いて何色のクリーム用なのか判別しやすくなります。

豚毛ブラシ

サフィールノワールだからできる裏ワザ

6.クレム1925の押し込み

 

アプライブラシでクレム1925を塗った後、さらにクレム1925を重ね塗りすることでよりクリームの効果が浸透し、ワックスを重ねたかのような上品な光沢感が増します。

油性クリームのクレム1925ならではの裏ワザです。

クレム1925の押し込み

水で湿らせたクロスに多めのクレム1925を取り、軽く力を入れて押し込むように全体へ塗り広げます。

水を2~3滴落とし、水分を散らしながらクロスでなじませるとさらに光沢感がアップします。

全体に塗り終えたら、ブリストルポリッシャーブラシで再度ブラッシングします。

クレム1925の押し込み

さらに光沢感をアップする方法

7.ポリッシュの塗布

サフィールノワール/ビーズワックスポリッシュ

SaphirNoir(サフィールノワール)/ビーズワックスポリッシュ

クリームを塗布した革靴に塗り重ねることで、深みのある上質な光沢と優れた保革効果を与えます。

ビーズワックスポリッシュを革靴全体に塗り伸ばすことで、水や油を弾き、光沢を出すワックス被膜が形成されます。

ハイシャインポリッシュクロス

ハイシャインポリッシュクロス

ソフトでキメの細かいコットンフランネル素材のクロスです。

指に巻きつけやすい帯状にカットされており、クリームやワックスを塗りやすく、ハイシャインを施す際には欠かせないアイテムです。

ビーズワックスポリッシュの塗布

水でほんのり湿らせたハイシャインポリッシュクロスにビーズワックスポリッシュを少量取り全体に塗り広げます。

ワックスの層が厚くなるとひび割れの原因となるので、薄い膜を張るように塗るのがポイントです。

ビーズワックスポリッシュの塗布

8.仕上げ(乾拭き)

ハイシャインポリッシュクロスをクリームのついてない面に巻きかえて、水でほんのり湿らせたハイシャインポリッシュクロスで全体に均等に摩擦熱がかかるようにしっかり手早く拭き上げます。

さらなる仕上げ

9.仕上げ(フィニッシャーブラシ)

サフィールノワール/フィニッシャーブラシ

SaphirNoir(サフィールノワール)/フィニッシャーブラシ

山羊毛と馬毛の毛先を使用した、他に類をみない毛量を高密度に束ねたブラシです。

ここまでの工程で使用した馬毛や豚毛に比べても圧倒的に細くてやわらかい山羊毛が採用されたフィニッシャーブラシは、靴磨きの仕上げに最良のアイテムです。

フィニッシャーブラシ

毛先に軽く水をなじませ、毛先だけが触れるようにやさしく手早くブラッシングします。

ビーズワックスポリッシュを塗布した後に毛先の硬い豚毛ブラシでブラッシングすると、ワックスの層にキズが入りせっかくの光沢がくもってしまいます。

繊細な山羊毛はクリームやワックスの表面を均一に整えることができ、より透明感のある光沢を出すことができます。

10.仕上げ(ハイシャイングローブ)

スレイプニル/ハイシャイングローブ

Sleipnir(スレイプニル)/ハイシャイングローブ

主に乾拭きを目的とした仕上げ磨き専用のグローブクロスです。

グローブ型なので、皮革表面へ指紋を残すことなく仕上げ磨きを施すことができます。

ハイシャイングローブ

水を一滴靴に垂らして手早くこすることで摩擦熱が作用し、革表面のくもりを取ります。

熱のかかりやすい化繊のハイシャイングローブで磨き上げることで、さらに光沢感がアップします。

万が一、フィニッシャーブラシでブラシ跡が付いてしまっても、ハイシャイングローブで消すことができるのでご安心を。


 

サフィールノワールを使った基本のお手入れをお伝えしました。

ここまでの工程を完了させ、より革靴を輝かせたい方はハイシャインの工程に移りましょう。

基本のお手入れを丁寧に済ませておけば、ハイシャインも光りやすく、群を抜いた美しい仕上がりになるはずです。

 

▼ハイシャイン(鏡面磨き)を学べる記事をおさらいしよう!

ハイシャイン(鏡面磨き)を学べる記事をおさらいしよう!

 

 

サフィールノワールは、他のブランドとは一線を画す優れたポテンシャルを持っているので、しっかりと効果と性能を活かして適切なお手入れを行うことで革靴を美しくキープすることができます。
サフィールノワールを使えば、誰もがプロフェッショナルな仕上がりに満足することができるでしょう。

▼サフィールノワールを使った基本のお手入れ動画

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SaphirNoir(ノワール)ビーズワックスポリッシュ 50ml
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ハイシャインポリッシュクロス(3枚入
ハイシャインポリッシュクロス(3枚入)
ソフトでキメが細かい帯状のクロス 


 
SaphirNoir(ノワール) フィニッシャーブラシ
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Sleipnir(スレイプニル)ハイシャイングローブ
Sleipnir(スレイプニル)ハイシャイングローブ
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