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公開日:2022/02/14 

【海外情報】革靴を雨から守りダメージを防ぐための対策

たとえ雨が降っていても革靴を履く必要がある場合や革靴を履きたい気分の時、ありますよね。
天気予報を確認して雨が降ると分かっている場合は、あらかじめ準備ができますが、思いがけず雨が降ってきてしまった場合はどうでしょう。みなさんは日頃どんな雨対策をしていますか?

何も対策をしていないと、革靴がずぶ濡れになり靴の中までびしょびしょ…なんて経験がある方は少なくないはず。そして、日本だけに限らず、雨は世界のどこにいても降るものです。
海外の方々は、いったいどんな雨対策をしているのでしょう。

 

ということで、今回は、海外の雨対策事情について書かれた記事をご紹介します。雨に濡れた革がもたらす影響や革の素材についてもお話していますので、ぜひご一読ください。


本記事は、イギリスのPERMANENT STYLEで公開されているSHOES IN WET WEATHER: THE BEST WAYS TO PREVENT RAIN DAMAGEを日本語に意訳して紹介しています。

雨の日の靴:雨のダメージを防ぐ最適な方法

先月、雨に濡れたダメージを回復させ方法についての記事をかなり詳しく書きました

今回は、そもそもそういうダメージが発生しないようにする最善の方法について、どんな靴を履いているか、どんなケアをするかというふたつの観点から、簡潔にお話します。

自分の経験から申し上げると、(前掲のサンクリスピンのチャッカブーツのような)ラバーソールのダークスエードの靴が私にとって最高のレインシューズです。その評判にもかかわらず、スエードは塩斑(ソルトステイン)ができにくく、雨に強いのです。

次点は、もともと耐水性があるコードバンです。雨に濡れると白い斑点ができますが、クリームで簡単に消せます。

何年か履いてみましたが、今ではぜったいにガロッシュやオーバーシューズを履きません。あの手のものはとにかく履き心地が悪いのです。

ポリッシュで磨く

普通、革靴を毎日お手入れすれば耐水性がアップします――そして、ほとんどの人がふだん十分に行っていないのが、そのお手入れなのです。

靴をポリッシュで磨くことで革の毛穴が埋まり、革の耐水性がアップします。曲げると毛穴が開くので完璧ではありませんが、まずはこれで十分です。

ウェルト(縫い目のあるところ)にもポリッシュを塗ると、水が入りやすいこの部分の防水になります。自然な色のポリッシュを選び、小さなブラシで塗りましょう。

防水スプレーをかける

防水スプレーは効果的ですが、表面に刺激を与える(スエードをブラッシングしたり、革をポリッシュで磨いたり、ふだん履いていてすり傷を付けたりする)とその効果は下がります。

なので、靴の見栄えを気にしてカーフを定期的にポリッシュで磨いたりスエードのケバを立たせたりしていると、防水スプレーはあまり効果がありません。表面処理を施した革でできた安物の靴には最適ですが。

それでもなお、冬の始まりや雨が降りそうだとわかっているときは特に、スエードや頻繁にポリッシュで磨かないレザーには防水スプレーをかける価値があると思います。

サフィールノワールウォータープルーフスプレー(上の画像)のようなシリコン不使用のものを使いましょう。

ラバーソール

レザーソールは雨で滑りやすいですが、それ以上に重大なのは、水を大量に吸収することです。吸収された水分はウェルトやアッパーに浸出し、さらにソールの減りも早めます。

私は雨に強いレザーソールのコードバンの靴を持っていますが、たいていラバーソールの方が効果を発揮します。

唯一の難点は靴が野暮ったくなることです。薄いラバーソール(上の画像はジェイエムウエストン)はレザーソールとほとんど見分けがつかず、これなら問題はありません。しかし、ゴムと縫い糸が厚みを増すほど靴のフォーマルさは失われていきます。

大きなダイナイトソール(下の画像)のせいで靴が野暮ったくなるのは御免です。しかし、ラバーがスリムで目立たないなら、申し分ありません。私はエドワードグリーンのスエードのドーバー(本記事最後の画像)を持っていますが、スリムなラバーソールは靴の魅力を損ないません。

ラバーソールの種類について、たとえばダイナイトとリッジウェイに大きな違いがあるとは思いません。しかし、ロンドンで凍った路面を歩く機会はめったにありません。ストックホルムかトロントに住んでいるなら、いろいろなラバーソールを試してみる価値はあるでしょう。

防水レザーソール

一時期、ソールにオイルを塗るいろいろな方法がインターネット上で錯綜したようです。

その方法を吟味し、さらに複数の友人から実験報告を受けた結果、ふたつ断言できます。まず、専用の製品だけを塗りましょう。さもないと、レザーが柔らかくなりソールが丈夫になるどころかもろくなってしまうかもしれません。

そして、レザーソールの防水は雨に有益な効果があるかもしれませんが、ここに挙げたほかのどの選択肢よりもその効果は小さなものです。また、その効果は、きちんとアフターケアをすれば冒頭で紹介した記事のように簡単に得られるかもしれません。

ほかの選択肢は、レザーを厚くする、つまりダブルソールにすることです。これで靴が武骨な印象になることはなく、ステファノベーメルの十八番ですが、ダブルソールを薄くしていってウェストでシングルソールにします。

基本的に、アッパーを地上の雨からより遠ざけるものならなんでも効果があるでしょう。

ウェルト製法

ウェルトは、アッパーとソールに縫い付ける、コバの周りの細い革です。いちばん水が入りやすくアッパーにダメージを与えるので、ここは重要なエリアです。

靴の製法は数種類ありますが、ここで必要な基礎知識は、ウェルトのない靴は一般に雨に弱く、ウェルトのある普通の靴はそこそこ、ノルウェージャンウェルト製法かストームウェルト製法の靴(上の画像はオールデン)がいちばん雨に強いということです。

ストームウェルト製法の靴は、アッパーの下を走っているというより外側を囲んでいるように見えるウェルトで見分けることができます。

唯一の問題は、ラバーソールと同様、スマートさです。外側にあるウェルトが厚めだと、靴がどうしてもカジュアルになります。なので、どちらかといえば私はノーマルウェルトのスエードの靴の方が好きです。

スエード

ここからは、アッパーのレザーの選択肢をご紹介します。

冒頭で触れましたが、水濡れによる靴の大敵であるを防げるので、私はスエードが好きです。スエードはずぶ濡れになってもいいし、乾いてもシミになりません。

私がスエードの塩吹きを目にしたのは、路面に融雪剤として塩がたくさん撒かれていたときと、靴を外出先から戻ってからまったく手入れしなかったときだけです。

また、スエードは汚れたり色褪せたりする恐れがあります。(なので、薄い色や黒は避けましょう)スタンダードなダークブラウンのスエード(上の画像)なら、その心配もありません。

最後にひとつご注意を。ヨーロッパでは柔らかく薄いスエードで作るデリケートな靴が多く見られます。イギリスでは丈夫なスエードの靴が主流です。

グレインレザー

グレインレザーは普通のカーフですが、ペブルグレインやカントリーグレイン(上の画像はステファノベーメル)のように特定の模様がプリントされています。

グレインレザーはほかのレザーより耐水性が高いというわけではありませんが、表面が滑らかではないので簡単にはシミがつきません。また、普通のレザーより厚めのものが多いです。

レザーがいいけれどコードバンは嫌という方に、2番目にお勧めしたいのがグレインレザーです。

コードバン

コードバンは正確にはレザーではなく、ウマの臀部の皮です。丈夫で、なめし工程でオイルをたっぷりと含ませます。(老舗タンナーのホーウィン社訪問記をご覧ください)

オイルの撥水効果で簡単に水を吸収しないコードバンは、ほかのレザーより耐水性がはるかに高く、塩斑や塩吹きができることがほとんどありません。これは(下の画像の私のウルヴァリンブーツに使われている)クロムエクセルのようなオイルレザーにも言えることです。

雨天時の靴としてコードバンを購入したのに、白い水シミができてがっかりする人も多いです。これは、クリームやポリッシュをプラスしてお手入れすることでだんだん減っていきます。

それに、その手のシミはクリームで表面をこすればすぐ落ちます。重要なのは、高価な靴を買うときの最大の懸念である、修復できないダメージがないという点です。そして、スエードより優れているのが、変色の恐れがない点です。

結局のところ、水による悪影響をまったく受けない靴がいいのなら、ビニール製の靴を買うしかありません。

オーバーシューズとガロッシュ

本記事の締めくくりにふさわしいもの、それはオーバーシューズです。

普通の靴の上に被せる、伸縮性のあるビニール製のカバーです。むかしからあるものですが、スイムスがより洗練されたおしゃれなモデルを数年前に発売したことで認知度が上がりました。(最近では珍しくありませんが、同社は現在ありとあらゆる防水シューズを展開しています)

私はスイムスを一足持っています。(下の画像)雨が降ると装着していましたが、いささかみっともないし、着脱が面倒なのです。しかし、本当に嫌だったのは、その履き心地の悪さです。靴をカバーに押し込む格好なので、足指ぜんぶにマメができてしまいます。

個人的には、スエードやコードバンを履けないときと大雨のときにしかおすすめしません。

最後に、奥の手をご紹介します。

雨で靴下が濡れてしまうならブーツが実用的で、この場合、ローファーはあまり実用的ではありません。しかしそれでは、1日中オフィスでブーツを履いて過ごす羽目になります。

目的地に着いたら靴を履き替える――これなら、ダックブーツからウェリントンブーツまで、選択肢がぐんと増えます。しかし、この習慣を続けられるほど忍耐強い人は、私の知る限りほとんどいません。

私が導き出した雨の日の最適解は、ラバーソールの履きやすいダークブラウンのスエードの靴です。

Le Beau
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