サフィール ノワールのシューケア用品を代表するクレム1925。
その高品質の秘密に迫る記事、前回は“クレム1925”が愛される4つの理由 の2つ目、「ペースト状なのに"油性”」のナゾ についてご紹介しました。
“クレム1925”が愛される4つの理由 その2<油性>
第3回は主原料である“ワックス”についてご紹介します。
そもそもの話ですが、靴のお手入れをなさる皆さんは下記を理由に行われると思います。
- 汚れを落としてきれいにする
- 油分を与えて革のコンディションを整える
- あせたり、抜けた色を補う
- ツヤを出す
今回はこのツヤを出すために用いられる原料“ワックス”についてのお話です。
ワックスは日本語にすると蝋(ろう)です。
日常生活の中では文字通りロウソクに使われるほか、食品添加物、化粧品、建築資材といった幅広い分野で使用される素材です。
ワックスは、常温では固体である素材なので、水や油と混ぜ合わせて乳化させたり有機溶剤で溶かし柔らかくすることで固さを調整します。
一言に“ワックス”といってもシューケア用品で使われる物にも多くの種類があります。
パラフィンやシリコンといった石油由来の物やビーズワックス(=蜜蝋)、カルナバワックスなどの天然原料が代表的なワックスです。
ワックスの一番の特徴は塗布した部分に被膜を張り表面をコーティングしますが、その被膜は靴にどのような効果をもたらすのでしょうか?