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【海外情報】2025年度 靴磨き世界大会&シューパティーヌ世界大会 ファイナリスト決定

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公開日:2025/04/10    /  最終更新日:2025/04/11

【海外情報】2025年度 靴磨き世界大会&シューパティーヌ世界大会 ファイナリスト決定

毎年恒例の靴愛好家の祭典、ロンドンスーパートランクショーの開催が近づいてきました。
今年はなんと、シューパティーヌ世界大会で過去のファイナリスト3人が、靴磨き世界大会では日本代表2人が開催国イギリスの手練れと、世界王者の称号を賭けて戦います。
今回は、注目のファイナリストたちの応募作品とプロフィールをご紹介します。


なお、本記事はShoegazingブログの記事World Championships of Shoe Shining and Shoe Patina 2025 - Finalistsを意訳したものです。

2025年5月10日に開催されるロンドンスーパートランクショーの2大イベント、靴磨き世界大会とシューパティーヌ世界大会のファイナリストを発表します。
靴磨き世界大会決勝では日本人2名とイギリス人1名、シューパティーヌ世界大会決勝ではフランス人2名とスイス人1名がしのぎを削ります。
本記事では、ファイナリストたちの応募作品をご紹介します。

 

ロンドンスーパートランクショーの詳細は既報のとおりです。
また、Facebookのイベントページで参加のご予定をお知らせいただき、拡散にご協力いただけますと幸いです。(ページをフォローするだけでイベント関連の最新情報を受け取れます。)
Shoegazing シューゲイジングThe Shoe Snob ザ・シュー・スノッブKirby Allison カービー・アリソンが共催する本イベントは、2025年5月10日(土)、ロンドンのど真ん中にあるショーケース(リージェント・ストリート12番地)で開催されます。
14社のシューブランドとメンズウェアブランドがイギリス内外から出展予定で、ほかにも無料靴磨きサービスやプロによる鏡面磨き講座など盛りだくさんです。
靴作り世界大会の表彰式と応募作品の展示に加え、今回取り上げる靴磨き世界大会とパティーヌ世界大会の決勝を行います。

 

予選方法、審査員、決勝進行については既報に詳しいので、ここではファイナリストの応募作品と合わせて略歴をご紹介します。
靴磨き世界大会とシューパティーヌ世界大会は、シューケアブランドのシューブランドのSaphir サフィールBridlen ブリドレンの協賛で開催されます。
例年どおり今年も両大会に、まさに世界中から40点近くの応募がありました。(ご応募いただいたみなさんありがとうございました。)
アマチュアからの応募もありますが、近年はプロからの応募が大半を占めています。

 

回を重ねるごとに作品のクオリティが上がり、競争は激化しています。
特に靴磨き世界大会では、誰でも応募しやすく公平な予選方法を模索するべきかもしれませんが、現在設定されている条件で優れた応募作品が数多く寄せられており、審査員は採点に頭を悩ませています。
審議の結果、次の応募者(敬称略)がロンドンでの決勝に駒を進めました。

 

2025年度靴磨き世界大会ファイナリスト

𠮷冨純弘(よしどみ・あつひろ)(日本)
年々応募が増えている黒い靴だが、ここまで磨き上げられたものにはなかなかお目にかかれない。
光沢自体の審査にはさほど影響しなかったとはいえ、ポリッシュに混ぜた金箔が彩りを添えている。
シューシャイナー歴7年。
福岡の靴磨き店、Boston&ReOlds勤務。
昨年の靴磨き世界王者、西上悦弘(にしがみ・よしひろ)氏は同僚。

 

 

Mathew マシュー(イギリス)
大会史上2人目となる軍関係者の決勝進出。
(現在も軍で働いているため、安全に配慮して姓は非公開。)
長年イギリス軍に勤務し、軍関係者向けの靴磨きサービス、 Mr. Bull & Shine ミスター・ブル&シャインを経営。
とりわけTikTokに投稿した動画は100万回以上再生されている。
ふだんはワックスを溶かす多彩なテクニックを駆使するが、今回の応募作品はサフィール製品のみで磨いた。
あっぱれ、お見事。

 

 

新井田隆(にいた・りゅう)(日本)
ミディアムブラウンのアニリンレザーにすばらしいトラディショナルな輝きが加わった。
やや控えめにしたエッジの光沢が、ここではプラスに作用し、靴全体のビンテージ感が増した。
素材に対する理解がうかがえる。
国内の靴磨き選手権大会で連覇を達成した、日本を代表するシューシャイナーのひとり。
靴磨き店チェーン、Brift H ブリフトアッシュ(※)に13年勤務し、これまでに磨いた靴は数千足に及ぶ。

 

 

2025年度シューパティーヌ世界大会ファイナリスト

Rod Baudry ロッド・ボードリー(フランス) 
完璧に仕上げられた、ややクラシックなスタイルのパティーヌ。
細部にまでこだわりぬいた、両足とも寸分たがわぬ、すばらしくなめらかなグラデーション。
Corthay コルテに勤務。
靴の染色歴は14年。
一昨年の決勝に進出するも、優勝を逃した。
2度目のチャンスで優勝なるか。

 

 

Albet Gjukaj アルベルト・ジュカジ(スイス)
入念なムラ染め、ウェルトの上のグリーンなどディテールが素晴らしい、実にあざやかなパティーヌ。
ソールの仕上げも見事。
過去に2度靴磨き世界大会決勝進出。
昨年はパティーヌ世界大会にも進出。
今年こそ初の世界王者の座を狙う。
スイスのルツェルンで靴販売と修理の店Mr. Dapper ミスター・ダッパーを営む。

 

 

Toan Junieトアン・ジュニー(フランス) 
2年連続の決勝進出。
過去のファイナリスト3人が同じ年の決勝で戦うのは大会史上初だが、優勝経験があるのは2022年王者の彼のみ。
昨年の決勝ではMorgane Lévêqueモルガン・レヴェック氏に敗れた。
応募作品は、キャップトゥバルモラルオックスフォードのように染色されたホールカット。
一流のテクニックで巧みに作り込まれている。
現在、フランスのシューブランド、Septieme Largeur セッティエム・ラルジュールの仕事を主に請け負っている。

※ご存知の方もあるでしょうが、審査員の長谷川裕也氏は、ファイナリストの新井田隆氏が勤務するBrift Hの代表です。
応募作品は匿名で審査され、念のため長谷川の採点を引いても、新井田は決勝に進出しました。
(Berluti ベルルッティのシューメーカーが優勝した2023年度靴作り世界大会でもベルルッティの関係者が審査員を務めましたが、同様の方法で審査を行いました。)
ロンドン決勝では、審査員全員で協議し合意のうえで結論を出すので、客観的な判定が担保されます。


いかがでしたか。

シューパティーヌ世界大会は、誰が優勝してもおかしくない折り紙付きの実力者たちがふたたび決勝に集いました。
靴磨き世界大会は、Bostn&ReOldsの連覇となるか、Brift H新井田さんが日本王者に続き世界王者の称号を手に入れるか。
はたまた、マシューさんが開催国の意地を見せるか。
両大会とも三つ巴の決戦になること必至です。
ご都合がつけば、ぜひライブ配信で勝負の行方を見守ってください!


 

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Le Beau
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