ホーム > トピックス > ワックスの種類と効果でケア用品を選ぼう!
公開日:2022/01/27    /  最終更新日:2022/01/28

ワックスの種類と効果でケア用品を選ぼう!

配合された原料・成分から、シューケア用品を選んでみる。

たくさんあるワックス配合製品をどう使い分けるか。

ビーズワックスで構成されるミツバチの巣の画像です。

皆さんが、靴のお手入れ用品を選ぶ時には「手入れの対象が何か(靴か革小物かなど)」や「革の種類が何か(スムース革か、起毛革か、など)」といった選び方がほとんどかと思います。

 

このような選び方はお手入れ用品の商品説明に「○○用」とか「■■に最適!」のように明記されているので、自分がお手入れをしたい対象が何か、がわかっていれば迷わず商品を選ぶことができます。

 

ところが、自分がケア用品に求めている効果・効能は目の前のケア用品で得られるのかどうか、というところまで考え出すと商品詳細や裏面ラベルに書かれている情報だけでは正直イメージが湧かなかったりしますよね。

 

そこで本記事では「原材料名にこの名前が書かれていたら、こんな効果が得られます!」をまとめて見たいと思います。
今回は「ワックス」についてです。

 


目次

  1. ビーズワックス
  2. カルナバワックス
  3. モンタンワックス
  4. キャンデリラワックス

まとめ


 

1.ビーズワックス

原材料としてのビーズワックス(蜜蝋)の画像です。

“ビーズワックス”は和名で“蜜蝋(みつろう)”と表記される通り、ミツバチに関連する動物性ワックスです。
ミツバチが巣作りの際に体から分泌する成分で、ミツバチの巣を構成する主原料となります。

ビーズワックスは分泌された時は透明ですが、ミツバチが巣の中へ持ち込む花粉などで徐々に黄変していきます。
ミツバチの巣から蜂蜜を採取した後に残った巣から採取されるとき、この黄変した状態のビーズワックス(イエロービーズワックス)として精製されます。
それをさらに漂白加工をしたものはホワイトビーズワックスといいます。

 

ビーズワックスは紀元前からろうそくなどの原料として用いられるほど歴史は古く、古代エジプトではミイラの製作にも用いられていたそうです。

 

そんなビーズワックスから得られる効果・効能は、「栄養効果」「光沢効果」です。

 

★ビーズワックスが主原料として配合されている主な製品

サフィール

 

サフィールノワール

ダスコ

 

タラゴ

 

コルドヌリ・アングレーズ

 

※上記の通り、ビーズワックスは「栄養とツヤ」を皮革に与えることを目的とした製品に多く含まれています。

2.カルナバワックス

カルナバワックスを採取するヤシの葉の画像です。

“カルナバワックス”はカルナバやしというブラジルに自生するやしの葉から抽出・精製されるワックスです。

植物由来のワックスながら、融点(固体が液体になる時の温度)の高い硬質なワックスに分類されます。
よって、カルナバワックスで得られる被膜はベタつきがなく、高い透明度を誇ります。

高級カーワックスの主要成分として用いられる事も多く、愛車の塗装の保護膜として機能する高品質なワックスとしてカーマニアには大変重宝されています。

またカルナバワックスは植物由来で安全性が高いことから、食品・薬品・コスメにも多く用いられています。
代表的なものでは粒ガムや粒チョコ、錠剤のコーティング、口紅、ヘアワックスなどが挙げられます。
カルナバワックスもまた、実は革靴・革小物のケア用品以外にもごく身近な製品に使用される原料だったりします。

そんなカルナバワックスから得られる主な効果・効能は「美しい光沢(と栄養)」です。

 

カルナバワックスが主成分として配合されている主な製品

サフィール

 

サフィールノワール

 

ダスコ

 

タラゴ

 

※上記の通り、カルナバワックスは主に強い光沢を皮革に与えることを目的とした製品に多く含まれています。特に美しいハイシャイン(鏡面磨き)をするためのポリッシュには必要不可欠な原料となります。

3.モンタンワックス

モンタンワックスの原料となる褐炭の画像です。

“モンタンワックス”は褐炭と呼ばれる石炭の一種から精製される鉱物系ワックスです。

第三紀(新生代前半。約6500万年前~170万年前)の地質より多く産出される比較的新しい年代の石炭に分類されます。
化石燃料としては若い部類に入るため元となる植物の原型を留めていることも多く、水分や不純物が多く含まれていることからエネルギーを生み出す燃料としての利用価値は低く見られています。

ただその分、いまだ埋蔵量も多いため世界中で未利用資源としての新たな利用法が模索されています。

 

褐炭の元となっているのは第三紀に多く群生していたワックス成分を多く含むヤシ科の植物です。
したがって褐炭から精製されるワックスは石油由来のパラフィンワックスなどとは異なり、植物性ワックスに近い成分構成となっているのが特徴で、モンタンワックスもカルナバワックス同様融点が高く、硬質なワックスとして知られています。

 

モンタンワックスの主な効果・効能は一般的には他のワックス原料と一緒に配合させることによる製品品質の安定ですが、アベル社ではモンタンワックスで得られる光沢感も魅力のひとつとしています。

 

モンタンワックスが主原料として配合されている主な製品

サフィール

 

サフィールノワール

 

※モンタンワックスを配合する製品も、主には光沢を与えることを主の目的としていることが多いです。

4.キャンデリラワックス

キャンデリラワックスを採取するキャンデリラ草の画像です。

“キャンデリラワックス”も実はサフィール製品で使用されているワックスの一種だったりします。

キャンデリラワックスはメキシコ北部を中心に栽培されるキャンデリラ草という植物の茎から抽出・精製される植物性のワックスです。
キャンデリラ草が属するトウダイグサ属の植物は絶滅の恐れからワシントン条約で保護されているため、他の植物系ワックスと比べても生産量・流通量が少なく希少な原料となっています。

キャンデリラ草の生育地域は、砂漠地帯で年中乾燥しており、1日の寒暖差が大きくさらには冬季と夏季の気温差が非常に激しいという過酷な環境であるため、キャンデリラ草が自身の身を守るために分泌するのですが、その液体がキャンデリラワックスの原料となります。

 

ということで、キャンデリラワックスは温度変化の耐性水分の蒸散を防ぐ防水・保湿効果に優れているとされています。

 

サフィールの製品としてはメインとなる原料としてではなく、製品品質を安定させるために主原料と一緒に配合されることが多いです。
例えばビーズワックスポリッシュには前述のビーズワックスやカルナバワックスが主原料として配合されていますが、それ以外にも複数のワックスが配合されており、キャンデリラワックスがそのうちの1種です。

 

キャンデリラワックスが配合されている主な製品

サフィール

 

サフィールノワール

まとめ

一言で“ワックス”と言っても、「植物性」や「動物性」、「鉱物系」、「石油系」などに分類され、それぞれの特徴を持っています。

ワックスと聞くとポリッシュやカーワックス、家具や床用ののワックスのイメージから「=光らせるための成分」と思われがちですが、基本的には光らせる用途以外にも塗布したものにコーティングの被膜を作り、表面を保護するという重要な役割を果たします。

もちろん皮革のお手入れにおいても、ワックスはただ単に光沢を与える・維持するという目的だけでなく、皮革を擦れやキズ、乾燥から保護するための成分であることがおわかりいただけたかと思います。

あとは自分の革靴や革製品に対してどのようなお手入れしたいのか(光らせたいのか、栄養を与えたいのか)に応じて使い分けたり組み合わせたりしてお手入れを進めていくわけです。

例えばサフィール ビーズワックスポリッシュであれば、主成分としてビーズワックスとカルナバワックスが配合されています。
ということから、硬質で美しいツヤを出す“カルナバワックス”と栄養効果が高く皮革を乾燥から守る“ビーズワックス”が絶妙なバランスで調合されているから皮革を乾燥やキズから保護しながら美しい仕上がりのハイシャインを仕上げることができる製品なんだ、と想像が付くわけです。

 

たくさんのお手入れ用品の中から、どんな商品を選んだらいいのか悩んでしまう方に、少しでも参考になりましたら幸いです

Le Beau
  • facebook
  • twitter
Copyright (c) Shoes Life All Rights Reserved.