靴は、木(ラストとシューツリー)、スキンステッチとアッパー(縫製とアッパー作り)、革(吊り込みと靴の形作り)の三大要素を中心に組み立てられます。
カザロンガさんが真骨頂を発揮するのは、ラスト作りです。
全行程を自分で行う技術がありながら、完璧な品質を保証するために選りすぐりのスペシャリストたちと協働しています。
革に関しては、フランスの有名タンナー、ガラ(Garat)と協働し、保革剤の濃度、柔軟性、仕上げを決定しています。
協働している大勢のパートナーを「チーム」だと心から思っているカザロンガさん。
人間的な側面をあらためて深く知ることがこの仕事には不可欠だと考え、チームと密接な関係を築いています。
1足のビスポークシューズを作るには、通常3回の来店が必要です。
1回目はクライアントとの面談に費やし、計画を把握して心を通わせます。
面談後、パーリングナイフ(パロワールやストックナイフとも呼ばれる、ラストを削る際に使用する大型のナイフ)を使い、足の形状、姿勢、アーチ、ボリュームと、クライアントのシルエットに忠実に手作業でラストを削り出します。
手作業で削り出すラストは、もはや廃れつつあります。
カザロンガさんは、木の塊から足の形を正確に削り出すことができる数少ない独立系職人です。
この稀有な専門技術が、精度の高いフィッティングが可能にします。
パーリングナイフ、手切りヤスリ、サンドペーパーという伝統的な工具を使ってすべて手作業でラストを作っています。