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皮革製品の魅力を高める “染め仕上げ・パティーヌ”

パティーヌ仕上げのトランク その1

パティーヌ仕上げのトランク その2

鮮やかな色づかいが目を惹く靴と手帳、ブラシ

染料仕上げ と 顔料仕上げ との違いについて

皮革製品の中には、皮革表面に定着する顔料で着色をする、塗装のような仕上げのものや皮革に浸透して色をつける染料を使った染め仕上げのものが存在します。
これら仕上げにはそれぞれに特徴があり、魅力や味わいが異なるのですが、本記事では世界中の高級シューメーカーやクラフツマンがこよなく愛するサフィールブランドの染料とその使い方について数回に分けてご紹介していきます。

サフィールの皮革用染料“ダイフレンチリキッド”についてお話する前に、まずは「染料」と「顔料」について触れなければなりません。
染料や顔料と聞いて、なんとなく違いは想像できるかもしれませんが、あらためてご確認ください。

 

 

顔料仕上げの特徴
・皮革表面に顔料と定着剤(樹脂など)を塗布し、色を「革の上に乗せる」ような着色方法。
発色がよく、鮮やかな色や白色系のカラーも存在する。
顔料と樹脂が表面に乗るため、皮革の持つ独特の風合いは目立たなくなってしまう反面、少々のキズや傷み、血筋やシワなどを目立たなくする効果を持つ。

 

顔料仕上げの革(1)
皮革表面を顔料でコーティング。

顔料仕上げは型押しの革にもよく用いられます。

コーティングされることで革のキズやシワなどが目立ちにくい

染料仕上げの特徴
・皮革の繊維に浸透することで着色するため、透明度があり皮革の風合いを活かした表現、色から色、素材を活かしたグラデーション表現などが可能。
・革の風合いが活きるほどの透明感なので、キズや傷み、しわなどを隠す効果はない。
・水性染料やアルコール染料などがあり、ダイフレンチリキッドは発色がよく、浸透性・堅牢度の高いアルコール染料。

 

特に“パティーヌ”と呼ばれる染め仕上げの技法について耳にすることがあるかと思います。
“パティーヌ” とは “錆(さび)、枯葉、緑青”といった経年変化を表す言葉(フランス語)です。
錆、枯葉といった時を経ることによって表れる色の深みや奥行きになぞらえて、独特の風合いを様々な色付けの技法を用いて表現することをパティーヌと呼ぶようになったわけです。
顔料でも染料でもどちらの仕上げもそれぞれに特徴や味わいがありますが、特に染料仕上げの場合は皮革表面のキズや傷み、しわ、血筋(血管の跡)などが目立ってしまう仕上げとなるため、そういった部分のない高品質な皮革を使った製品の仕上げに用いられます。なので必然的にパティーヌ仕上げの商品は靴にせよ、かばん・革小物にせよ高級・上質な製品と位置づけられるわけです。
さらに、職人のテクニックや色彩センスが加味されれば、「高品質でこの世に2つとない独特なデザインの革製品」として世に生み出されることとなります。

 

染料仕上げは革本来の風合いを活かしやすい仕上げです。

色の重なりやぼけ感、濃淡などで独特の風合いを演出します。

“ダイフレンチリキッド”は欧州の名だたるメーカーで仕上げに用いられており、この記事をご覧の皆さんももしかしたら気づかずにダイフレンチリキッドで染め仕上げされた皮革製品をお持ちかもしれません。

それでは、そのパティーヌという仕上げがどのような工程で作られているのか、次回から順にご紹介していきます。

 

 

 

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