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公開日:2021/09/17 

手軽にできる革靴のアンティーク仕上げ(ハイシャイン応用編)

ハイシャインができれば誰でもできるアンティーク仕上げ

これまでハイシャイン(鏡面磨き)について、数回に渡り取り上げてきましたが、一貫してサフィールのポリシーに基づいた「ハイシャインは靴のコンディションの維持に有効!」という論点でお話してきました。

つま先やかかとに傷をつけてもワックスの層止まりで革はノーダメージで済むよ!、とか、サフィールのビーズワックスポリッシュは天然原料の栄養効果で乾燥から守るよ!、などといったメリットを中心にご紹介しました。

もちろん当然ではありますが、ビーズワックスポリッシュで与える光沢の透明度の高さは、仕上がりの良さに直結しておりサフィール特有の“潤みを帯びた上質な光沢感”はハイシャインの魅力のひとつです。

 

でも、いざハイシャインができるようになってくると次には「美しさ」や「オリジナリティ」にもこだわりが出てきてしまうのはいたしかたないことだと思います。
そこで今回は、ハイシャインを応用した「手軽に個性・オリジナリティの出せるアンティーク仕上げ」をご紹介したいと思います。

アンティーク仕上げとは?

「アンティーク仕上げ」は革靴に履き込んだことで表れる風合い、色の濃淡やこなれ感のような味を擬似的に表現する加工のことです。
このような加工は他にも「焦がし」とか「シャドウ仕上げ」とか「エイジング加工」とか言われます。

今回はこのアンティーク仕上げをビーズワックスポリッシュだけで再現するテクニックです。

 

ということで早速、スタートしていきたいと思います。
今回ご紹介するテクニックは、まず「ハイシャインができること」が前提条件です。
まだハイシャインがうまくできないという人は、こちらの記事でハイシャインの手順やポイントについてご紹介しています。

用意したのはこちら

ハイシャインを応用したアンティーク仕上げに使用するもののイメージです。
  • ベーシックケア済みの革靴(ブラウン系)
  • ビーズワックスポリッシュ×3色(サフィールでもサフィールノワールでもどちらでもOK)
    ミディアムブラウン(ベース色)
    ダークブラウン(ダークカラー1)
    ブラック(ダークカラー2)
  • ハイシャインクロス、水、フィニッシャーブラシ、ハイシャイングローブなど一式

 

今回使用した革靴はクレム1925(コニャック)で、すでに基本的なお手入れを済ませています。
また右足はベース色のミディアムブラウンのポリッシュで軽くツヤを出してあります。

 

この後ハイシャインをしていくのですが、ハイシャインを応用したアンティーク仕上げは、経年によって表れる革の色味の濃淡や陰影をビーズワックスポリッシュで擬似的に再現するものです。
なので、ポリッシュのカラーも自然な色合いをグラデーションで表現できるようにベース色(革靴の近似色もしくはやや濃い色)、ダークカラー(靴より濃い色)というように複数色を用意します。

ベース色のポリッシュを塗布

ベース色のミディアムブラウンのポリッシュを指で塗っています。

ベース色のミディアムブラウンのポリッシュを指で塗ります。

水を差して摩擦をかけてワックスを定着させています。

水を差して摩擦をかけてワックスを定着させる。

まずはベースカラーを使って全体の光沢感の下地を作ります。
やり方はノーマルなハイシャインのやり方と何ら変わりはありません。

ただ念のためこの時点でしっかりとポリッシュを定着させておきます。
水を1滴、ポリッシュを塗った場所に垂らして指でなじませながらこすります。ポリッシュ塗布直後の油分や溶剤で湿った状態ではワックスの積み重ねがしにくいので、あらかじめワックスの被膜を張っておくとこの後の工程がスムーズに進められます。

ダークカラー

ダークカラーとしてポリッシュのダークブラウンを指塗りします。

ダークカラーとしてポリッシュのダークブラウンを指塗りする。

今回は3色のポリッシュを用意しましたが、だいたい塗布する面積が↓くらいの割合になるように塗っていきます。

 

ベース色(ミディアムブラウン):濃色(ダークブラウン):特濃色(ブラック)

  ↓

6:3:1

仕上げる

あとはハイシャインの仕上げの工程と同様です。

水で湿らせたクロスにポリッシュをほんのり取って、数滴の水をポリッシュ塗布面全体に行き渡らせるようになじませながら、表面をならしていきます。
ここでもあまり力を入れてしまうと靴に塗布したポリッシュを取ってしまうので、注意が必要です。
なるべく力を入れないように、なでるような感じで磨き上げます。

 

これを数回繰り返し、色付きの具合を確かめます。
好みの濃さになっていればOKですが、もし色付きが薄く感じたらさらにダークカラーのポリッシュを指塗りして、工程を繰り返します。

あとはノーマルのハイシャインと同様に「水拭き」→「ブラシ(フィニッシャーブラシ)」→「ハイシャイングローブ」というようにしっかりと磨き上げます。

ダークカラーをクロスに取り、水を差して靴に塗布したポリッシュをならしていきます。

ダークカラーをクロスに取り、水を差して靴に塗布したポリッシュをならしていく。

水拭き、フィニッシャーブラシ、ハイシャイングローブまでを終え完成しました。

水拭き、フィニッシャーブラシ、ハイシャイングローブまでを終え完成

さぁできばえを見てみよう!

何もしていない仕上げ前とアンティーク仕上げをした後とを比べてみましょう。

左が仕上げ前、右がアンティーク仕上げをした靴の画像です。

色味が大きく異なることがおわかりいただけますでしょうか?

実際はポリッシュのワックス被膜による色付けなので、鏡面部分を取り去れば元の革の色に戻すことができます。
結局はハイシャインなので、鏡面部分にキズが付いたり汚れてしまったとしても容易に手直しができます。

 

※ハイシャインの取り方は以下の記事をご参照ください。

専用クリーナーは必要ない!? 失敗しないハイシャインの落とし方。

 

“アンティークな風合いの革靴”、というのはそれこそ長く履き込んで油分補給やツヤ出しなど基本的な革靴のお手入れをしっかりとし続けてきたことで生じる変化の表れです。

“アンティーク仕上げの革靴”というのは、この大切に履き込んできた経年の風合い感を新品の靴で表現するため、革靴を作る工程で仕上げの際に染料や顔料を用いて擬似的に再現しています。

 

このような擬似的に再現された独特の風合いを保つためにも今回ご紹介した“ハイシャインを応用したアンティーク仕上げ”は大変有効ですし、気分転換に靴の雰囲気を変えてみたい時やつま先に入ったキズをうまく隠す時など、覚えると意外と使いどころの多いテクニックです。

 

ハイシャインができるようになった次のステップとして、“手軽にできる革靴のアンティーク仕上げ”を試してみてはいかがでしょうか?


この記事で紹介した商品はこちらで購入できます。


 

Le Beau
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