革の種類によって変化にも違いがあります。
例えば革表面に樹脂のコーティングがされているガラスレザーのような革は、水に強い反面クリームを吸い込みません。ガラスレザーの場合はもともとツヤのある革ですので、お手入れによって柔らかさやツヤが増すことはありませんが、価格面と機能面では優れた革と言えます。
また、スエードやヌバックのような起毛革は多少色が変化することはあってもツヤが出てくるわけではありませんし、逆に起毛感を損なわなければ少しずつ見た目にも柔らかさを帯びて起毛革ならではの魅力を感じさせてくれます。
カーフやキップのような一般的に革靴に使われている牛革であれば、お手入れをして使い込むほどに時間の経過を想起させる柔らかさとツヤを醸します。
タンニン鞣しの革は色が濃くなっていき、クロム鞣しの革は色が抜けていくことが多いわけですが、染色方法や仕上げも様々で、色味が均一だったりそうでなかったり。他にも透明感のある仕上げ、ツヤを出す仕上げなどもあり、それをどう育てていくかというところもおもしろさです。
他にも挙げるとキリがないのですが、革の種類によって変化の仕方も違い、それが革そのものが持つ個性であり魅力であると考えます。