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くすみのシューケア生活

ホーム > くすみのシューケア生活 > ご帰宅後、必ずしてほしい革靴を長持ちさせるルーティーン

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くすみのシューケア生活

公開日:2020/07/15 / 最終更新日:2023/06/12

ご帰宅後、必ずしてほしい革靴を長持ちさせるルーティーン

外したイヤホンを玄関のシューズラックの上に放り投げ、シャツや靴下をベッドの上に脱ぎ散らかし、部屋着に着替えてトイレ、そして手洗いうがい、というのが僕の帰宅後のルーティーンなのですが、どんなに忙しくても急いでいても欠かさないルーティーンがあります。

 

それは、その日履いた革靴にシューキーパーを入れて、馬毛ブラシでブラッシングをすること。
今回はご帰宅後に絶対にしてほしい、革靴を長持ちさせるためのとっても簡単なお手入れをご紹介します。

 

その日の汚れその日のうちに

聞き覚えのあるフレーズのような気もしますが、その日靴についた土やホコリはその日のうちに落として下駄箱にしまってあげましょう。
それが革靴を長持ちさせるための一番大切で一番簡単なお手入れです。

もう少し詳しくご紹介させてください。

 

シューキーパーを入れる

シューキーパー。これは革靴を長持ちさせる上でとっても大事なシューケアグッズのひとつです。
僕はすぐ入れる派です。

足は1日でたくさんの汗をかくので一晩乾かしてからシューキーパーを入れるという考え方もあるようです。雨に濡れてずぶ濡れになってなってしまったような場合でない限り、どちらでも問題はないと思います。

僕はとにかくシューキーパーを入れて靴の形を整えたい。
そして何よりシューキーパーを入れて靴が伸びるのが好き。という個人的な好みもあるかもしれません。

いろんなシューキーパーを試しましたが、汎用性が高く見た目も良いシューキーパーがこちらのスレイプニルのシューキーパーです。

シューキーパーは基本的に靴に入れたまま保管するため、こういったダブルチューブタイプ(前後の木材の間が2本の金具で繋がっているもの)が靴に対して均等にテンションをかけられるというメリットがあります。

こちらのスレイプニルというシューキーパーはスタイリッシュな靴用のヨーロピアンタイプと少し丸めな靴用のトラディショナルタイプがあります。
汎用性が高いのもこのシューキーパーの魅力ですね。

 

馬毛ブラシで汚れを落とす

シューキーパーを入れてしっかり靴の形を整えたら、次は馬毛ブラシでブラッシングをして土やホコリを落としてあげてください。

ホコリは小さいとは言え繊維です。
革に付着したホコリは放っておくと革に含まれる油分を吸い取ってしまうと言われています。

おもしろいことに、シューキーパーを入れて馬毛ブラシをしてあげると、なんとなく乾燥したような細かい履きジワもやわらいで、革のハリとツヤを取り戻します。

僕は玄関にこちらのグランドホースヘアブラシというブラシを置いています。
大きくてコントロールはしづらいですが、ブラシの毛も長く少ないストロークで土やホコリを落とせるので、重宝しています。大きさの割にお値段もそれほど高くないのですが、毛もそんなに抜けないし気に入っているブラシです。

細かい作業の積み重ねですが、これこそがまさに革靴に対する愛着を育む瞬間であり、革靴がより好きになる瞬間であるとも言えます。
どんなにトイレに行きたくても必ずこのルーティーンをやります。

 

また、革靴は1日履いたら2〜3日休ませるのが定説です。
なのでその休ませている期間は靴をできるだけ清潔な状態で保ってあげたいということです。

ちなみに、こちらの記事でご紹介したクリームを使ったフルメンテナンスと呼ばれるお手入れは、10回程度その靴を履いたら1回してもらえれば十分です。
過度なお手入れは決して必要なく、1度フルメンテナンスをしたら、その後しばらくはこの毎日のルーティーンをしてあげれば十分です。

というように革を綺麗に保ってあげることが大切なのですが、僕はそれ以上に革の状態を日々把握することこそがこのルーティーンの真価だと考えています。

靴を毎日眺めることの真価

忙しくしてると自分のことに気をつかうのって後回しになってしまいがちです。
ゆっくりお風呂に浸かって睡眠をとるとか、本を読むとか、食事に気をつかうとか。今日の自分は疲れてるなぁとか集中力が落ちてるなぁと把握することが、自分のパフォーマンスを高く保つために、まず最初に必要なことだと思っています。

同じように革靴に対しても毎日意識を向けてあげることで、革のコンディションを把握し、お手入れのタイミングを見計らう。そしたらその革靴はきっと長持ちします。

逆に、靴がちょっとクタッとしてきたなぁと思ったら、自分にも余裕がなくなっているタイミングかもしれません。
愛着を持って物に接するのは人間だからこそできる贅沢のひとつですが、自分のメンテナンスも忘れないためのルーティーンとして、この作業をするのも悪くないと思いませんか?

まだお持ちでないという方は、シューキーパーと馬毛ブラシ是非お試しください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。


本記事で紹介した商品の購入はこちら。

Sleipnir(スレイプニル)トラディショナルモデル
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イギリス製やアメリカ製のトラディショナルな木型の靴に最適 ¥6,600(税込)


 
SAPHIR(サフィール)グランドホースヘアブラシ 21cm
SAPHIR(サフィール)グランドホースヘアブラシ 21cm
毛足が長くやわらかな馬毛のブラシ。ほこり落としに最適。 ¥3,300(税込)


 

Writer profile

楠美 皓平 Kohei Kusumi

革靴ジャーナリスト・ブロガー

祖父に教えてもらった靴磨きがきっかけで、靴のお手入れ方法や革靴に興味を持ち、『革靴の魅力や靴磨きの楽しさをもっと多くの人に知ってほしい』という想いでブログやYouTubeで情報発信を行う。また、ファッションとしての革靴だけでなく、足を支える道具としての革靴という側面から、靴選びの大切さについても発信をすべく知見を深めている。
ブランドや職人の取材のライティングをする一方で、靴好きの方のコミュニティの活性化の一環としてイベント運営も手がける。
前職のwebディレクターの経験からシューメーカーのブランドサイトやオンラインショップの制作・カスタマイズ、広告運用を受け持ったり、ブランディングや商品開発のコンサルなども行う。

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