わかります。
汚れた靴を洗濯機に放り込んで手洗いモードで洗えばきれいになるからいいや、と思ってしまいがちですよね。
主にスニーカーなどで最近はそういう人が増えています。
問題は、靴は洗濯機洗いによって受ける負荷に耐えうるような作りになっていないので、いろいろなダメージが加わって寿命が大幅に縮まるおそれがあるのです。
今回は、靴を洗濯機で洗ってはいけない理由を、くわしくご説明します。
靴の汚れは見苦しいうえに、素材の変形の原因となり、ひびなどが生じるおそれがあります。
よって、靴を洗わないのはいい選択ではありませんし、汚れを見逃さないすべての人にとって洗濯機はたしかにとても魅力的です。
ストレスにさらされ時間に追われるばかりの現代人は、時短テクニックに頼りがちです。
汚れた靴を洗濯機で洗うという高まりつつあるトレンドも、そんな時短テクニックのひとつです。
さまざまな「ヒントや裏技」をおしえてくれるサイトやYouTuber、さらには洗濯機メーカーのおすすめで、靴を洗濯機で洗うという考えが広まりつつあります。
それらに共通しているのが、靴のことをよくわかっていないという点です。
わかっていたら、たとえ低温の手洗いモードででも、洗濯機で靴を洗えとは勧めないでしょう。
靴をつなぎ合わせるのに欠かせない部品が、さまざまな接着剤です。
もちろん縫製もしていますが、接着剤がなければ靴は原形を保てないでしょう。
また、靴には異素材が使われていることがままあります。
ウェルテッド製法の革靴には同素材が多く使われていますが、ほとんどのレザーは洗濯機の回転洗浄ではきれいになりません。
また、裏材がキャンバスだとレザーと違う反応が起き、靴の型崩れなどの原因になります。
特にスニーカーやランニングシューズにはいろいろな素材が使われていることがあります。
洗濯機が回っている間に洗剤や水がしみ込んでしまい、その多くは洗濯機洗いに耐えられません。
いろいろなタイプの洗濯ネットがありますが、ほとんど役に立ちません。
回転による衝撃を多少やわらげてくれるとしても、ほかの問題は解決しないからです。