鏡面磨きをされる方の必須アイテム“ハンドラップ”が、職人により一つひとつ手作りで製作されたサフィールノワール『ポタリーウォーターディスペンサー』として、2022年7月29日(金)よりShoesLife Store(シューズライフストア)にて数量限定で発売されます。
※ポタリー(Pottery)は、焼き物の意味です。
”ハンドラップ”は、液体でふき取り作業を行う際に使用するプッシュ式の液体保管容器のことで、本来の用途は、医療関連などの施設で使用される皮膚消毒用のアルコールを入れるためのです。
金属製のポンプ先端をプッシュすることで液体を適量を抽出することができ、使用する度に液体を準備する必要がない優れモノで、医療関連以外でも精密機器のクリーニングなどにも使われています。
靴の鏡面磨きの場合、指に巻いたクロスを適量の水で湿らせたり、磨きの途中で状況に応じた量の水を靴に垂らす必要があり、大多数の方は、ポリッシュ缶の蓋(ふた)や小皿に水を入れて作業するのですが、プロの靴磨き職人や、コアな靴磨きファンの方は、その使い勝手の良さから、”ハンドラップ”を水差し道具として使用しています。
そんな便利な”ハンドラップ”ではありますが、先に述べました通り靴磨き用ではないので、テーブルの上にレザーを敷き、カッコよく靴磨き道具をならべた時に”ハンドラップ”だけ浮いているように感じる方も少なくありません。
今回の企画は、『サフィールノワールの数々のアイテムの横においても違和感がなく、ブランドとしての高級感を損なわず、そしてお互いが引き立つような、こだわりの”ハンドラップ”を何とか商品化したい!』という熱い思いからスタートしました。
ShoesLife シューズライフ読者の皆様はご存じの通り、靴磨きの道具はこだわり始めるときりがありません。
ブラシは持ち手部分の材質や形・毛の種類によって使い勝手や磨き効果が異なり、クロスであれば繊維の種類や織り方、毛羽立ちの具合によって使用感が異なるので、こだわり甲斐があります(その気持ち、よくわかります!)。
それに比べて『ポタリーウォーターディスペンサー』は、単に水を入れるだけの贅沢な容器と思われた方、慌てないでください!
この後、しっかりと説明させて頂きます。
日本における靴磨きは、1800年代に靴が日本に輸入されて文化として定着して以降、第二次世界大戦の敗戦直後になってようやく「戦災孤児による路上靴磨き」がクローズアップされるようになりました。
それが今や、日本の靴磨きの技術は、海外で行われた過去4回の『靴磨き世界選手権』において2名の日本人が栄冠に輝いていることからもわかるように、世界でもトップクラスの水準に達しています。
その世界に認められた職人技の背景にある日本人独特の職人気質とそれを育んできた伝統技術と海外文化である靴磨きが出会う事で、「新しい価値観を生み出そう」というのが、本製品のコンセプトです。
そこで着目したのが日本六古窯のひとつ、『常滑焼』です。
日本六古窯とは、日本古来の陶磁器窯のうち、中世から現在まで生産が続く代表的な6つの窯の事で、以下の産地が名前を連ねています。
これらの6か所の産地の中で、常滑焼を選んだのには3つの理由があります。
①ルボウ所在地と同じ愛知県の地場産業であること。
②常滑焼は全国的に急須が有名で、水差しという意味では共通点があり、技術的に良いものができるのではないかと思ったこと。
※後でわかったことですが、常滑焼の原点は水を貯める“甕(かめ)”ということで、『ウォーターディスペンサー』との相性の良さを改めて実感しました。
③フランスでブームになっている『盆栽』の鉢として常滑焼が人気であること。
※工房で職人さんにお聞きするまで知りませんでしたが、AVEL社で製造されているサフィールとのフランス繋がりを知り運命的な出会いに驚きました。
実はこの企画、数年前から取り組んでおり、ガラス製や他の地域の焼き物も検討しましたが、製品化にこぎつけるには課題が多く、なかなか実現できませんでした。
そんな折、とこなめ焼協同組合に素晴らしい工房をご紹介頂いたことにより、今まで止まっていたものが全て動き出しました。
製作にご協力を頂いたのは、愛知県は常滑市に工房を構える『高山陶園』 渡辺敬一郎会長です。とこなめ焼振興展にて内閣総理大臣賞を受賞、天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位式典で使用される器の製作など、大活躍をされている陶芸家です。
渡辺会長は、伝統技術に裏付けられた職人気質の方で、「焼き物で今以上に世間の役に立つには何ができるか」という考えのもと、常に新しい事にチャレンジしており、今回も突然の依頼にも関わらず、快く引き受けてくださいました。
実際に製作を始めると、
といった課題が発生しましたが、その都度、渡辺会長の経験と技術、そして職人気質の粘り強さで一つひとつを最善の方法で解決して頂きました。
(※釉薬:陶磁器などを製作する際、粘土などを成形した器の表面を覆うために使用するうわぐすりの事。)
また、『ポタリーウォーターディスペンサー』製作に使用された圧倒的に多孔質な常滑焼の代表的な土は、焼き締められた状態に水を入れると、その水がまるで清水の様にまろやかになり腐りにくくなる、という特徴があるので、常に良い状態の水を使う事ができます。
サフィールノワールをはじめ、サフィールの製品は天然成分にこだわり、革に優しい処方で製造されているのですが、陶器製のハンドラップ『ポタリーウォーターディスペンサー』を使用すれば、鏡面磨きの水にもこだわる事が可能です。
陶器製のハンドラップ『サフィールノワール ポタリーウォーターディスペンサー』は、常滑の土と古来より培われてきた常滑焼の伝統的な技術をもとに製作されており、海外の文化である靴磨き文化と、日本の伝統技術が見事にマッチングした逸品です。
鏡面磨きの作業を、こだわりの逸品『サフィールノワール ウォーターディスペンサー』が、あなたの鏡面磨きタイムをより楽しく、充実したものにすることをお約束します。
※本品は大量生産ができない為、シューズライフストアでの数量限定販売となります。
※Youtube ShoesLifeチャンネルでは、高山陶園 渡辺会長へのインタビューや工房の様子、製造過程の動画をお楽しみ頂けます
商品名:サフィールノワール ポタリーウォーターディスペンサー
価格 :¥16,500(税込)
サイズ:直径=約10cm 高さ=約9cm(本体)(ポンプ部含む 約10cm)
※個体差があります。
容量 :約250ml
製造国:日本
*製品の取り扱いに関する注意点*
おすすめの関連記事