季節の移り変わりを感じた時や素敵に革靴を履きこなしている人をSNSなどで見つけた時、私は新しい革靴欲がとめどなく溢れます。
その欲に任せて数足購入した時、
「同じヒモ靴ばかり買ってどうするの?」
と、母によく小言を言われていました。
母にしてみれば、革靴それぞれのデザインの違いが一見分からず、“同じ靴”と認識していたようです。
そのデザインや素材の違いを説明すると分かってはくれますが、似たようなヒモ靴ならどれか1足でいいんじゃないかと言われる始末。笑
デザインだけで言えばそうかもしれませんが、履くシーンや場所によって適したデザインや素材は違ったりします。
これまでも、革靴のデザインについて書かれた海外情報をご紹介してきました。
今回はポーランドのサイトで公開されていたオックスフォードシューズとダービーシューズについて書かれた記事をご紹介します。
それぞれのデザインの特徴はもちろん、どんなシーンで活躍するかやポーランドではどちらが人気があるかなどがかかれています。
また、美しい画像も見どころの一つ!ぜひご覧ください。
ここからは、ポーランドのサイト PATINE で掲載されているOksfordy czy Derby – które wybrać?の内容を日本語に意訳したものになります。
画像はすべてOksfordy czy Derby – które wybrać?から引用しています。
間違いなく、平均的な男性のワードローブは女性のそれよりバリエーションに乏しいです。だからといって、変えられないわけではありません。
毎日のコーディネートに変化を持たせる第一歩はエレガントでありながらオンにもオフにももってこいの使い回しの効く靴を買うことでしょう。
このタイプで特に人気がある靴はオックスフォードシューズとダービーシューズです。一見して似たような靴ですが、よく見てください。
どちらもエレガントシューズとされ、スーツに合わせることが多いです。だからといって、かならずしもそれがいい選択というわけではありませんし、両者に違いがないわけでもありません。
お分かりいただけましたか。
このタイプの靴はきわめて基本に忠実で、それゆえにフォーマルなのです。この記事では、オックスフォードシューズとダービーシューズのベストな履き方を伝授します。
ウィーンの靴とも呼ばれるオックスフォードシューズは、完璧に仕立てたスーツに特によく合う、もっともクラシックであると同時にエレガントな靴と言って過言ではないでしょう。
カジュアルな服に合わせられるモデルも多数あります。
19世紀前半に靴市場に登場してから今日に至るまで世界中の男性を虜にしています。
しかし、一口にオックスフォードシューズといってもそのバリエーションは実に多様で、装飾のないクラシックなモデルもあれば、ステッチやパーフォレーションをふんだんにあしらったモデルもあります。
さらに、たくさんのカラーバリエーションやさまざまなレザーや素材から選ぶことができます。
どのオックスフォードシューズを選べばいいのでしょうか。エレガントシューズ初心者には悩ましいところですが、この記事を読めばすべて解決します。
おしゃれな紳士靴のフォーマル度ナンバーワンのモデルに興味がおありなら、ブラックのキャップトゥオックスフォードは見逃せません。
紳士の間で高い人気を誇るつま先に切り返しのあるとてもエレガントなこの靴は、フォーマルな装いにぴったりの、もっともクラシックなブラックのオックスフォードシューズです。
ネイビーブルー、ブラックやグレー系のクラシックな色の質のいいスーツにとてもよく合います。タキシード、ジャケット、燕尾服にも合います。
オックスフォードは男性のワードローブのマストアイテムであるにもかかわらず、チェーン店は需要の多いダービーに力を入れているので良質なオックスフォードの常設店を見つけるのは困難です。
では、どこで売っているのでしょうか。
送料無料・初回交換無料のオンラインストアのオックスフォードシューズコーナーをチェックしてみてください。
英国の靴としても知られるダービーシューズの歴史はあまり知られていません。せわしない日々を送る現代人には過去を振り返る余裕はありませんから。
19世紀、肥満で足入れに苦労していたダービー伯爵にちなんでその名が付いたと言われています。
当時、ある靴職人が実用的なカットの靴の製作に挑みました。主に英国で、その後ヨーロッパ全土で、徐々にダービーシューズは人気を博していきます。
現在では、最も人気のある紳士靴のひとつと目されています。
フォーマルさでは明らかにオックスフォードに劣りますが、実際に大事な商談にも仲間とぶらりと出掛けるときにも使えます。多くのユーザーがその万能さを認めるところですが、本質的にはカジュアルな靴であることをお忘れなく。オックスフォードは足入れがしにくいという悩みは外羽根式が解決してくれるでしょう。
履きやすく歩きやすいブーツを履けない事情がある甲高幅広の方にとって、ダービーシューズはまさに最適な選択肢です。
オックスフォードとダービーの基本的な違いは何なのでしょうか。
悪魔は細部に宿るというポーランドのことわざを覚えている方も多いと思います。同様に、その違いは根本的で明白だと気づく方も多いでしょう。
このテーマについては以前、徹底的に分析し解明しました。その際、アッパーとクォーター(この表現に注意してください)に関するいくつかの神話、誤解、誤りを覆すことができました。
かいつまんで言えば、かの有名な「オックスフォードは内羽根式」「ダービーは外羽根式」という表現はかならずしも正確で満足のいくものではないということです。
むしろ、ダービーシューズではクォーターがアッパーの上に縫い付けられており、オックスフォードシューズではクォーターがアッパーの下に縫い付けられていると言った方がいいでしょう。
これが、両者がフォーマルさの対極に位置する根本的な違いです。
このテーマに興味があり、オックスフォードとダービーの技術面と定義面での対比を知りたい方は、「結局、この甲革とは何なのか」をお読みください。
この違いを理解したら、オックスフォードとダービーにはたくさんの種類や色があり、いろいろな素材で作られていることを覚えておきましょう。
もっとも快適で好ましい素材は(言わずもがな)天然の質のいい革でしょう。その最たるものがグレインレザーですが、美しいスエードも引けを取りません。
スエードのお手入れとメンテナンスが難しいという神話を覆すのは簡単です。スエードの靴のよさを実証せんとするスエード好きもいるでしょう。
実際のところどうなのでしょうか。試してみて、どちらがいいか教えてください!
重要なのはアッパーだけではないと実感するでしょう。グッドイヤーウェルト製法で縫製された靴で非常に重要な問題はソールなのです。
グッドイヤーウェルト製法で縫製されたソール(ベルト、フレーム)は独立したテーマです。
主な長所は、摩耗したら簡単に交換でき、履き心地がよく、足になじむことです。
高級なエレガントシューズにおいて、レザーソールは常に大きく印象に残ります。
軽量で、見栄えし、機能的で、美しく、心地よく、高級感がある。
レザーソールには長所が多く、それだけにファンも多いです。詳しくは、レザーソールについてをお読みください。
TLBアーティスタとTLBマヨルカのレザーソールとラバーソール
とはいえ、靴を酷使する方や水に濡れる状況で履く機会が多い方は、ラバーソールを選ぶ方が賢明かもしれません。
最近は、機能美を誇るオックスフォードにとって特に重要な、美的に靴本体の邪魔にならない、ごく薄いエレガントなラバーソールも登場しています。
一方、スタンダードな厚くて重いラバーソールはダービーによく合います。ダービーは本質的に力強いので、ソールにプロテクターがついていても邪魔にならず、それどころか、ポジティブな印象が強まります。
ブローグシューズや特にブーツには、重厚なソールがすばらしい味わいを生みます。エレガントシューズよりブーツが好きな方はご存知ですよね。(笑)
前述のとおり、とりわけ質のいいグレインレザーで作られた、装飾のないブラックのキャップトゥやホールカットのクラシックなオックスフォードがもっともフォーマルな紳士靴とされています。
結婚式、パーティー、晩餐会、クライアントとの大事な商談などの特別な場面でその効果を十分に発揮します。
フルグレインレザー製のブラックのオックスフォードはこの上なくエレガントであることは間違いありません。
優雅さ、気品、エレガンス、とりわけ快適さを好むおしゃれな男性なら最低一足はこういう靴を持っているはずです。
正式なドレスコードが求められるオフィスに勤める男性にとってはスタイリングの基本要素であり、人生で避けて通れない多くの場面で真っ先に選ばれる靴です。
間違いなく素晴らしい選択と言えるでしょう。
コレクションにブラックが既に入っていれば、次に選ぶべきオックスフォードはブラウン系です。
ダークブラウン、ブラウン、ライトブラウンのモデルは普段着るスーツによく合いますし、特にスエード素材ならカジュアルな服によく合います。
フォーマルさではクラシックなブラックにかないませんが、いろいろなカラーやスタイルを楽しむことができ、可能性が広がります。
ダービーはクラシックなオックスフォードより明らかにカジュアルだということは既にご存知でしょう。
外羽根式のダービーは気取らないコーディネートにぴったりです。
普段着としてジーンズ、コーデュロイパンツ、チノパンツとカジュアルに合わせることが多いですが、組み合わせは自在です。
本質的に多くの厳かな場面に最適とは言えませんが、実際のところ、質のいいダービーは質の悪いオックスフォードよりもフォーマルな場面でいい印象を与えます。
また、決めるのはあなたです。かならずしもガイドや従来のドレスコードを鵜呑みにする必要はありません。
もちろん、良識の範囲内でです。
靴を選ぶ際は、どこへ行くか、どのような性質の集まりかを考えるべきでしょう。
装いで主催者と招待客への敬意を表すのです。特にフォーマルな場面では悪目立ちするべきではありません。
どちらを選ぶにせよ、PATINEストアにはあらゆる靴がそろっています。
PATINEの靴が高品質で耐久性に優れ美しい理由は、なんといっても、最高の天然皮革、グッドイヤーウェルト製法、職人技、理想的な形状にあります。
ですが、これらは幅広い支持と高い満足度を得ている理由のほんの一部に過ぎません。
オックスフォードとダービーのどちらがいいか、なんて聞くのは間違っています。ニーズ、環境、そして状況の問題です。
フォーマルな靴を履く機会が多ければ、オックスフォードがいいでしょう。
ドレスコードがさほど厳しくないなら、ダービーがいいでしょう。
エレガントシューズのお手入れは? レザーシューズのケアには欠かせない、質のいい木製のシューツリーを買うところから始めましょう。
そして、レザークリーナー、靴クリーム、ワックス。
手始めはこれで十分です。
よろしければ、当ブログでは(つま先を鏡のように磨き上げる)鏡面磨きや簡単な補修のテクニックも紹介しておりますので、ご覧になってください。
芸術的な靴の技巧に惚れ込むあまり、宝石ではなく靴を買うのだということを忘れてはいけません。
どうしてもとおっしゃるなら、拡大鏡で見れば、たとえ最高級の靴でも完璧ではない要素が見つかるはずです(ビスポークでも同様)。
コンピューターを使えばきっと完璧な靴が作れるだろうと靴職人はしばしば言います。
しかし、靴作りの技術に従って作られた靴をよくよく見ると、靴というものは生身の人間の作品なのだと実感できるでしょう。
内側の小さな傷、少しだけ飛び出た糸、レースの下の舌革の変色跡… こんなものはたいした問題ではありません。
ひとたび外出すれば、さらに増えるでしょう。たいていはクリームやポリッシュでカバーできます。
そのことを忘れず、そして何よりも、あなたのために心を込めて靴を作っている職人たちとあなた自身を満足させるために、靴を履いてください。
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