マドラス オンラインショップ コラボ
madras-マドラス-定番の靴のお手入れ方法
本記事は、創立100周年を迎えたマドラス株式会社の公式オンラインショップとのコラボレーション企画です。
マドラスブランドのシューケア用品は、世界でも有数のシューケアブランドの中から、マドラス社が自社の靴のお手入れに適したアイテムを厳選セレクトして提供しています。
今回、短期連載で「マドラス純正シューケア用品(+α)を使ったマドラスシューズのお手入れ」をご紹介し、ともにマドラスの靴を美しく履き続け、その魅力をさらに引き出すケア用品の特徴や使い方をお伝えしてまいります。
まず靴のお手入れを紹介する前に、見本となる靴のご紹介から。
見本として使用するのはこちらの靴「マドラス madras ビジネスシューズ M411」のダークブラウンです。
(※画像をクリックすると、マドラスオンラインショップのページへジャンプします。)
M411はビジネス/ドレスシューズの王道、定番中のド定番“ストレートチップ”(最近は“ストチ”という略称もよく見かけるようになりました)のマドラスの靴の中でも不動の人気を誇るシリーズです。
こちらの靴、あらかじめ味のある風合いのプリントが施されたキップレザー(生後6ヶ月から2年くらいの牛革。きめ細かく美しい上質な革)を使用しています。そこにさらに2段階にわけてクリームで色を入れ調整を図りながら仕上げていくという手の込みよう。最終のツヤ出しまで丁寧に仕上げられています。
元々クリームで色を入れていることもあり、このM411の風合いを維持していくためには、やはり靴の色にあった靴クリームの使用は必要不可欠。
マドラスが厳選した純正のシューケアケアグッズを使って、色味と光沢の維持と靴を長持ちさせるための栄養補給を目的としたM411のための基本的な靴のお手入れをご紹介していきます。
まずはシューキーパーを靴に入れるところからスタート。
シューキーパーは本来靴の形を整える道具ですが、靴をお手入れする時にも大変役立ちます。
シューキーパーで履きジワをしっかりと伸ばしてあげることで、シワに溜まるほこりや汚れまでしっかり落とすことができます。
また歩行時に曲げ伸ばしされる履きジワは特に皮革の大敵である「乾燥」しがちな箇所です。乾燥はひび割れなどの傷みを招く原因となります。
履きジワを伸ばすことで靴クリームやローションの保湿成分をシワ奥までしっかりと行き届かせることができるんです。
Sleipnir(スレイプニル)木製シューキーパーはつま先部分のパーツが木製なので吸湿効果があります。シューキーパーの原材料、パイン(松)は木材の中でも軽量なので、お手入れ時に靴に入れていても重さが負担になりにくいのがおすすめのポイントです。
靴サイズ24.0~28.0cmまで対応のフリーサイズ仕様です。
なお今回のお手入れでは靴ひもは抜かずにそのまま付けたまま、簡易的にお手入れしていきます。
※靴ひもを外すことで内羽根の付け根や奥、タン(足の甲に当たる部分。ベロともいう)までお手入れを行き届かせることができます。
念入りにお手入れをしたい場合は一旦外してからお手入れを開始しましょう。
シューキーパーを入れて履きジワを伸ばしたら、次にブラシをかけて靴に付着したほこりやごみを払います。
この時使用するのは、毛足がやわらかい馬毛ブラシが最適です。
ブラシの毛先をうまく使って、靴の甲革(アッパー)と靴底(コバ)のすき間や履きジワに溜まったほこりをかき出します。
ブラシでは払い落とせない汚れが付いていたら、汚れ落とし(クリーナー)の出番です。
日常的なお手入れには、汚れを落として革に栄養を与える効果もある万能ローションがおすすめ。
ローションを綿クロスに適量(小豆大くらい)取り、クロスになじませてから靴全体を拭き取ります。
この時力を入れてゴシゴシこすると革の表面を荒らしてしまうこともあるので注意が必要です。
靴のお手入れといえば靴クリームは欠かせないアイテムです。
靴クリームが靴に与える効果としては下記の通り、大きく3つあります。
madrasファインクリームはビーズワックス(蜜蝋)など複数の天然由来のワックスが配合された高品質な靴クリームです。美しいツヤを靴に与えるだけでなく、栄養効果にも優れ、革を乾燥や劣化から保護します。
さらに栄養効果として配合される植物性油分アーモンドオイルは、食品・化粧品にも多く用いられており、浸透性の高さや保湿性能に定評があります。
革に用いる際には革の色を変えにくい(濃くしにくい)という利点があり、お気に入りの靴の風合いを保つ助けとなってくれます。
※ミンクオイルなどの動物性の油分は植物性の油分に比べて革の色を濃く(暗く)しやすいという特徴があります。柔軟効果や保革効果、耐水効果は抜群ですが淡い色の革にしようすると徐々に革の色が濃くなっていく傾向があります。
そしてこのクリームの一番のウリと言ってもいいかもしれないおすすめポイントが色づきの良さです。
高濃度に配合された顔料が色抜け・色あせした革を色鮮やかに蘇らせます。ちょっとしたすりキズ・切りキズ、こすれ跡なら目立たなくするのも容易です。
画像のようにサフィール アプライブラシ(靴クリーム塗布用の小型ブラシ)に靴クリームを少量(目安は片足5g程度、米粒2~3粒くらい)取って、全体に隅々まで塗り拡げてください。
塗布用ブラシを使うことで履きジワの奥、指やクロスでは届かない細かな箇所やステッチ(縫い目)までしっかりとクリームの有効成分を行き渡らせることができます。
靴クリームは塗る量が多すぎても少なすぎても意味がありません。適量がつかめるまでは少量を数回に分けて塗っていくのがきれいに仕上げるコツです。
靴に塗ったクリームは、ただ塗っただけではその役目を果たせません。
靴クリームの主原料であるワックスや油分は熱を加えることによって効果を高めることができます。その熱を加えるための工程が「ブラッシング」です。
コシ・ハリのある豚毛のブラシで手早くブラッシングをすると摩擦熱が生じます。その熱は栄養効果となる油分をやわらかくし皮革の深層に浸透しやすくします。同様に摩擦熱でやわらかく伸びが良くなったワックスは靴全体に行き渡り被膜を形成します。
このワックスの被膜は靴の表面で「光沢」と「保護膜」の役割を発揮します。
靴に塗った直後にいきなりクロスで乾拭きをしてしまうと、それは塗った靴クリームをただ布で拭き取っているのと同じことです。
まずは豚毛ブラシによるブラッシングで靴全体に靴クリームをなじませることが先決です。
ブラッシングで油分を浸透させ、ざっと光沢が出たら最後に乾拭きをします。
乾拭きはより強い光沢を出すために行う磨き上げの工程ですが、革になじみ切らない余分な靴クリームを拭き取る役割もあります。
ここでしっかりと乾拭きをしておくことでベタつきを抑え、パンツの裾にクリームがついて汚れてしまうような事態を防ぐことができます。
この工程も重要なのは「摩擦熱」です。しっかりとクロスを押し当てて磨き上げましょう。
それではご覧頂きましょう。
向かって←左がお手入れ後、→右がお手入れ前です。
まだ履き下ろして間もないため、一見お手入れ前の状態でもきれいに見えますが、靴生産時の仕上げ剤の光沢がまだ残っているからで、このままお手入れ無しで履き続けていくとこの光沢は薄れていき、キズや汚れがつきやすくなっていきます。
今回お手入れをした左側の状態を定期的なケアでキープしておけば、常に購入当初の美しさを保ち続けることができるわけです。
靴のお手入れは、「汚れてから・傷んでから」行っていては遅いです。
「汚れる前・傷んでしまう前」にそうならないためのお手入れをすることが長持ちの秘訣となります。
※おまけ
ここまででもお手入れとしては十分ですが、ここから更にひと手間加えるとさらに防御力を高めることができます。
お手入れのあと、防水スプレーをかけておけば急な雨で水浸しになることを防ぐことができます。何より防水スプレーは汚れをつきにくくする防汚効果が重要です。
仮に付いてしまってもサッと拭き取るだけで簡単に落とすことができるので、後々のお手入れがグッと楽になります。
ただし、靴クリームを使って光沢を出した後は、防水スプレーが逆に曇りの原因になります。
靴から30cmほど離して、少しずつ全体にまんべんなく振りかけていき、スプレーがかかりすぎてしまった箇所は乾く前にクロスで拭き取ったりやブラッシングで散らしてあげると、きれいに仕上がりますよ。
madras マドラスオンラインショップでもM411のケアについて記事が掲載されています。
そちらもぜひご覧ください!