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【海外情報】靴紐の結び目がほどけくいと言われる「ベルルッティ結び」 その方法とは?

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公開日:2021/09/06    /  最終更新日:2024/02/27

【海外情報】靴紐の結び目がほどけくいと言われる「ベルルッティ結び」 その方法とは?

先週は、革靴に通すシューレース(靴ヒモ)の通し方について書かれた海外記事をご紹介しました。

ちょうどシューレースが切れかかっていた、なんて方にはリアルタイムな情報だったのではないでしょうか?
そろそろ変えなきゃだけど、どうやって通す分からない…なんて思っていた方には、少しでもお役に立てたのではないでしょうか。
気になった方は、ぜひ覗いてみてくださいね。

さて、シューレースの通し方の次は、結び方について。

革靴愛好家の方の中には、「ベルルッティ結び」の通称で聞いたことがある方も多いかと思います。
この結び方は、歩行時にはほどけにくいことでも有名です。

海外情報で何度かご紹介したことがある、カービー・アリソン(Kirby・Allison)氏が公開している動画の中から、今回はこの「ベルルッティ結び」について、結び方を説明しているものを日本語訳してご紹介します。

参照元:Youtube/Kirby Allison' The Hunger Project


ドレスシューズの靴紐の結び方 | ベルルッティ結び

今回は、ベルルッティ結びという新しい靴紐の結び方をご紹介します 。

私は ベルルッティの靴の熱心なコレクターであるニューヨーク在住の友人からベルルッティ結びを習いました 彼のお父上もベルルッティ結びを使っていて 私どもの動画にたびたび登場しています。私どもからパリジャン結びを習ったお父上は、毎朝決まってどの結び方がいいか友人に訊くそうです。パリジャン結びかベルルッティ結びか普通の結び方か、友人は毎朝選んであげて、親子でいろいろな結び方を楽しんでいます。

ベルルッティ結びの革靴

おそらくパリジャン結びにも勝るとてもしっかりした二重結びなので、靴紐がほどける心配がないのがベルルッティ結びの利点だと私は思います。ベルルッティ結びは、パリジャン結びより結び目が平らで左右対称なのもいいですね。平らになる分結びづらいですが、本気でマスターする気があるなら練習する価値のある結び方だと思います。

ベルルッティ結びの生みの親は、靴のパティーヌという概念を考案した言わずと知れた有名なパリの靴職人オルガ・ベルルッティです。彼女にはさる高貴な客がいました。氏の一族は代々この独特な結び方を使っているので、靴紐の結び方を見るだけで一族の人間を見分けられると豪語していたそうです。

その客はオルガにこの結び方を伝授しました。そして、彼女もたくさんの人たちにその結び方を伝授したので、今やベルルッティ結びとして知られています。

ベルルッティ結びはとても効果的な結び方です。靴紐を1回ねじって輪を2つ作ります。片方を左手にもう片方を右手に持ちます。

左手に持った輪を右の輪に重ねます。いいですか?
このように重ねて持ちます。

 

ここがややこしいところです。右にあった輪と左側の靴紐の端を持ちこれを一緒に穴に通して引っ張ります。
文字通りすべて穴に通して巻き付けます。

 

右側に左にあった輪と右側の靴紐の端が残っています。これを同様に指でつまんで一緒に穴に通します。結んでしまう前のこの状態を見れば、この結び目が本当にしっかりしている理由がわかりますね。このようにしっかりと巻き付いています。

両方の輪を引っ張って結び目を締めます。

ご覧のとおり、しっかりときつく締まり平行な輪ができます。

パリジャン結びと比べて、この結び方はヴァンプや靴紐のやや近くにあるので中心決めがよりうまくいくのがいいですね。パリジャン結びは左右どちらかにズレてしまい直せないことがありますが、ベルルッティ結びは簡単にきちんと平らになり、見た目も実にスマートです。

あらゆる高級な靴紐の結び方がそうであるように、この結び方はとにかく繊細です。あなたの靴紐の結び方が自分とは違うと一目で気付く人はほとんどいないでしょう。あなただけのひそかな楽しみです。たった5~10パーセントですが、他の人たちに差をつけることができるのです。ではもう一度やってみましょう。

ほどくときは 靴紐の両端を引けば簡単にほどけます。

輪をふたつ作ります。こんな感じです。片方を左手に、もう片方を右手に持ちます。左の輪を右の輪に重ねて、右手で交差する部分をつまみます。

それから、左側にあるものをすべて結び目の中心の穴に通します。ここがいちばん難しくて厄介なところです。とにかくすべて引き抜いてください。

このように、穴にすべて通したら右側に残っているものをすべて一緒につまみ、穴の反対側から通します。

うまくいきました。それから引っ張って締めます。引っ張るのは輪です。いいですね、靴紐の端は引っ張らないでください。両方の輪を引っ張ってください。そして垂らします。

もう一度やってみましょ。 結び目をほどきます。輪をふたつ作り。左の輪を左手に。右の輪を右手に持ちます。

そして、左の輪を右の輪に重ねて、交差する部分を右手でつまみます。左側にあるものをすべて左手でつまんで、結び目の中心の穴に通して引っ張ります。

できました。特にコツはありません。そして、右側にあるものをすべて右手でつまんで通します。穴の反対側から通します。

できました。すべて穴に通っているのがわかりますね。とても丈夫な結び目である理由がこれを見ると本当によくわかると思います。すべてが巻き付けられているからです。これが丈夫さの秘密です。

ここで引っ張るのはすべてではありません。靴紐の端を放して両方の輪だけを強く引くと、完璧なベルルッティ結びができます。よし、これで完成です。

右足を見てみましょう。ベルルッティ結びです。左足のパリジャンノットよりいくぶん平らで左右の釣り合いが取れています。どちらもとてもいい結び方です。使い分けてみるのもおもしろいですね。

パリジャン結びの革靴

パリジャン結びの革靴

ベルルッティ結びの革靴

ベルルッティ結びの革靴

パリジャン結びと比べるとベルルッティ結びは少々難しくて覚えにくいと思いますが、コツさえつかめばとても簡単です。とにかく練習を続けてください。この動画を見返して腰を据えてトライしましょう。YouTubeの再生速度を調整すると、スローモーションでご覧いただけます。

最後に

私もさっそく試してみました!
最初は複雑そうだなと思っていましたが、理屈が分かると意外とすんなり出来ました。

新しい革靴の履き始めや、シューレース(靴ヒモ)を交換した直後は、紐がなじんでないからか気付いたらほどけていた、なんて経験がある方も多いと思います。
ほどけないようにギュッと締めすぎると、革靴の脱ぎ履き時に紐を外しにくくてそのまま、なんてことも。

歩行時などにはほどけにくいのに、ほどく時はすんなりほどける"ベルルッティ結び"をマスターすると、紐を結ぶのがちょっと楽しみになるかもしれません。

すでに取り入れている方もいらっしゃると思いますが、みなさんもぜひ一度試してみてくださいね。

そして、パリジャン結びが気になった方もいらっしゃると思いますので、次回ご紹介したいと思います。
お楽しみに!


 

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