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公開日:2021/07/01    /  最終更新日:2021/08/26

決定版! これがミラーグロス・アミラルグロスの正しい使い方

ハイシャイン、ソボクなギモンの番外編です。

サフィールノワール ミラーグロスのイメージカットです。

先日公開しましたこちらの記事の補足です。

ハイシャイン(鏡面磨き)のソボクなギモン

今回は、

 

「ハイシャイン特化型ワックス」

とか、

「某大会で使用が認められなかった禁断のワックス」

などというある意味名誉?な異名をつけられた“サフィールノワール ミラーグロス と サフィール アミラルグロス”について、補足していきたいと思います。

 

実に質問の多く寄せられる、

「ミラーグロスやアミラルグロスさえあれば、ハイシャインできますか?」

「ミラーグロスはいつ使うの?」

「ミラーグロスもドライワックスにした方がいいですか?」

 

これらのギモンにお答えしてまいります。


目次

  1. ミラーグロスだけでハイシャインはできるのか?
  2. ミラーグロスを使うタイミングについて
  3. ミラーグロスの間違った使い方

まとめ


 

1.ミラーグロスだけでハイシャインはできるのか?

 

正解から先に言いますと、できるかできないかを尋ねられたら「できます」と答えます。

答えます、けっしておすすめはしていません。
ミラーグロスやアミラルグロスは、あくまでビーズワックスポリッシュとの併用が基本となります。

 

理由は、ビーズワックスポリッシュだけ、もしくはポリッシュとミラーグロス・アミラルグロスを併用した時と比べて、保革効果と仕上りのクオリティが一段劣るから、です。

 

まず、保革効果について。
ミラーグロスやアミラルグロスの主成分はモンタンワックスやカルナバワックスという光沢性能を重視した配合となっており、モンタンワックスは鉱物由来のワックスであるため栄養効果がありません。また、栄養豊富なビーズワックスは含まれていません。
したがってハイシャインをした際に皮革のコンディションを保つ効果はビーズワックスポリッシュに分があります。

 

次に仕上りのクオリティについて。
ミラーグロスやアミラルグロスに配合されるモンタンワックスやカルナバワックスは硬質なワックス“ハードワックス”に分類されます。
実際、製品自体も見た目からしてビーズワックスポリッシュと比べて固いのがわかります。

ハイシャインを美しく仕上げるポイントは、先回の記事で紹介した通り「いかに凹凸を埋めて平滑な下地(ベース)を作るか」にかかっています。

ビーズワックスポリッシュのように柔らかいワックスであれば靴表面の大小の凹凸を埋めることは容易にできますが、ミラーグロス・アミラルグロスのような固いワックスではなかなかこの凹凸を埋めきれず、どうしても中途半端な下地になってしまうんですね。

ミラーグロスだけでハイシャインを仕上げた時に、ギラギラ感が出てしまうのは凹凸が埋めきれておらず、光の乱反射が抑えられていないことが原因となります。

まだ何も塗られていない靴のつま先の拡大写真です。

A.表面に凹凸の残る靴のつま先。

ビーズワックスポリッシュを塗り始めた靴のつま先の拡大写真です。

B.ビーズワックスポリッシュで下地(ベース)を作っている途中

ミラーグロスを塗り始めた靴のつま先の拡大写真です。

C.ミラーグロスを使って下地を作っている途中

Aはまだ何も塗っていない、ベーシックケアまでを終えた靴のつま先部分です。
凹凸がはっきりと見えていますね。

Bはビーズワックスポリッシュで下地を作っている途中段階です。
Aで見えていた凹凸がポリッシュで埋められていき、だんだんと平らになりかけています。

Cはミラーグロスだけを使って下地を作っている途中段階です。
Bのポリッシュとだいたい同じ回数分指で塗布していますが、凹みの部分にミラーグロスが入っていかず、凹凸感が残ったままです。

 

上の写真からもわかる通り、ミラーグロスはその固さゆえに革表面の凹凸を埋めづらく、かえって時間がかかってしまうのです。

 

ということで、栄養効果や鏡面のクオリティの面からビーズワックスポリッシュを下地に使うことをおすすめしています。

2.ミラーグロスを使うタイミングについて

さて、ビーズワックスポリッシュで下地作りまでできているとして、ミラーグロス・アミラルグロスはいつ使い始めるのがよいのでしょうか?

これには特に正解はありません。
お好みで使い分けます。

 

例えばこんな感じでしょうか?

クオリティ・持続性重視 → ハイシャインの仕上げ(水拭き)前に数回重ね塗り
速さ重視 → 下地ができたら、ミラーグロスで表面をならし、仕上げていく

 

もう少し具体的に違いを表現してみます。

 

「ビーズワックスポリッシュのみでのハイシャイン」仕上り・速さ・持続性の項目でオール5の成績とすると、

 

クオリティ・持続性重視でミラーグロスを使用
・仕上り:
・速さ :5+
・持続性:

 

速さ重視でミラーグロスを使用
・仕上り:
・速さ :5++
・持続性:

 

こんな感じの差になると思ってもらえると理解しやすいでしょうか。

 

ミラーグロスやアミラルグロスは、下地(ベース)となっているポリッシュを平らにならしながら、ハード(硬質)なワックスで表層を固めていくようなイメージで使用します。

なのでビーズワックスポリッシュによるハイシャイン特有の「潤みを帯びたツヤ感・シズル感」に少々欠けます。

また固いワックスが表層となるため、細かなキズが入りやすいため曇りやすく、ハイシャインの強い光沢感が鈍りやすいです。

そのかわりにビーズワックスポリッシュのみでハイシャインに仕上げる時とは異なり、下地(ベース)が平滑になるのが速く、あっという間に下地が鏡面へ変わっていきます。

 

ミラーグロスやアミラルグロスを使うタイミングは、スピードを優先するかクオリティを優先するかで使い分けてみてください。

 

ちなみに。ミラーグロスやアミラルグロスが速くハイシャインできる理由が、「下地を壊さずしっかりと塗り重ねできるから」なのですが、これはビギナーがハイシャインのコツを習得するのにも最適な効果です。

 

ポリッシュのみのハイシャインがなかなかできないという方は、まずはミラーグロスやアミラルグロスを使って「下地を平らにならす感覚」を掴んでもらうと上達が早いと思いますよ。

3.ミラーグロスの間違った使い方

これも誤解が多いのですが、ミラーグロスやアミラルグロスは「ドライワックス」にはしないでください。というかドライワックスになりません。

 

もともと固いワックスなのでドライワックスにしようとして乾燥させてしまうと、崩れるわ、カッチカチに固まるわで、かえって使いづらくなってしまいます。

乾燥しすぎてぼろぼろになってしまったミラーグロスの画像です。

普通に使い続けていても乾燥が進んでいき、だんだんとボロボロ・コナコナした状態になっていきます。
ビーズワックスポリッシュであれば同様の状態でも練り込んで再び使えたりしますが、ミラーグロスやアミラルグロスは練っても練ってもまとまってくれません。

そうならないためには、なるべくフタを開けている時間を少なくしてあげることで、過剰に乾燥が進ませることなく使いやすい状態を保つことができます。

もしも固くなりすぎて使いにくくなってしまったら………
そんな時はこちらの記事で紹介している“秘密兵器”をお試しください。

まとめ

サフィールノワール ミラーグロスやサフィール アミラルグロスは「ハイシャイン特化のワックス」という紹介をしていますが、実際はハイシャインしやすくする「サポートアイテム」だったり「チートツール」という表現の方が正確かもしれません。

先回までの記事でお伝えした「ハイシャインをする意義」であったり「サフィール流ハイシャインの本質」であったりをご理解いただいた上で、便利なアイテムを上手に使いこなしてもらえればと思います。

Le Beau
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