ShoesLifeをご覧の皆様。
こんにちは、池袋西部担当のジュン・ジュンです。

4月中旬を過ぎると一気に気温が上がり、夏日になった日もありましたね。
また、雨風が激しかったり雹が降ったり、天候が安定しない日がありました。

そのせいか、最近「雨に濡れてしまった靴」のクリーニングをご依頼いただくことが増えてきました。

「革靴が雨に濡れて乾かしたあと見覚えのない汚れやシミ等が現れた」

みなさんはそんな経験ありませんか？

このままいつも通りのお手入れをして良いのかどうか、特別な事をしないと除去できないのではないか、などと心配になる方も多いと思います。

そこで今回は、ご依頼を受けた中から茶系の靴を例に、状態と実践したクリーニング方法についてご紹介したいと思います。

まずはこちらが今回お手入れする革靴、イタリアのラグジュアリーブランド「TOD’S（トッズ）」のコブラヴァンプシューズです。

雨に濡れてしまったことであらゆる箇所に気になるものが・・・。

所々色抜けし、場所によってはポツポツと斑点模様のようになっているのが見られます。
また、濡れて乾いた部分では塩吹きが発生しています。

このローファーは、革が持つ風合いや色がキレイなので、スッキリさっぱりキレイにして、再びご依頼主様に愛用いただけるようにしたいと思います。

革表面についたホコリ等を馬毛ブラシで払ったら、「サフィール レノマットリムーバー」を使用します。

揮発性が高く強力に汚れを落とす効果が高いレノマットリムーバーは、塩吹きの除去にも非常に効果的です。

クリーニング前の下準備として、レノマットリムーバーを使って浮き上がった塩分をしっかり優しく除去します。
同時に他の汚れや古いクリームも落としてくれるので一石二鳥です。

クロスに適量を取って、優しく拭き取っていきます。
この時革を強く擦ると、銀面を荒らしてしまうことがあるので要注意です。

浮き上がっていた塩分を除去することができましたが、塩吹き跡が残ってしまいました。

このままにしておいて良いはずはないので、取れるだけ取りたいと思います。

残ってしまった塩吹き跡を除去するために、「サフィール サドルソープ」を使用して靴を丸洗いします。

サドルソープは革用のせっけんで、高い洗浄力があります。

サドルソープについての詳しい情報はこちらを是非ご覧ください。

トラブル解決の最終手段！？　サドルソープを使った「失敗しない革靴の洗い方」

今回のように、クリーナー等では落とせなかった塩吹き跡やカビ除去跡などにも効果が期待できます。
それと同時に皮革に蓄積された汗なども抜いてあげます。

使い方は簡単です。
まず、付属のスポンジを濡らしてにサドルソープを適量こすりつけてしっかりと泡立てます。
泡立ったスポンジで革の表面を滑らせるように洗っていきます。
濡れた状態の革はさらに繊細になっているので、この時も力を入れて擦らないようにしてくださいね。

サドルソープで靴を洗った後は固く絞った濡れタオルで拭き取ります。

その後は濡らしたティッシュで靴表面を覆ってパックをしていきます。

今回は凸凹が強い銀浮は発生していませんでしたが、少量は見られたので塗れティッシュの重みで銀浮も改善していきます。

塗れティッシュでパックすると乾燥まで最低1日はかかります。

時間がかかる作業になるので、クリーニング後の磨き直しは次回にご紹介していきたいと思います。

ぜひ楽しみにお待ち下さい。
では、また来週。

ジュン・ジュン

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