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くすみのシューケア生活
できるだけ靴のオリジナルの形状を保ちたいので、靴を購入する際は多少高くついてもメーカー純正のシューツリーを選ぶようにしています。履いている時間より履いていない時間の方が長いわけですから、靴に合うツリーを選べるかどうかというのはシューケアにおいては大切なことです。 ただブランドによっては、純正のものがない場合もあるので悩ましいところ。
ツリーがなく困っていた靴が1足、入れなくてもいいかなと思っていた靴が1足ありましたので、この度 ShoesLife Store でローンチしたシューツリーのフィッティングサービスを体験させていただきました。 ツリーをお探しの方の参考になれば幸いです。
シューツリーフィッティングサービスは、ShoesLife Store でシューツリーを購入する際、靴を送ってその靴に合うかどうか確認してもらうというサービスです。 サービスページはこちら
こちらのサービスのページに説明がありますが、簡単にお伝えするとこういった流れになります。
今回はモニターということでツリーの予算は問わず靴を2足お送りし、片方のツリーは返却、もう1つは購入という流れになりました。 お送りした靴はこちらの2足です。
こちらはもともとはジョン・ロブの 8000 という木型の靴でしたが、僕の足には合いませんでした。少々甲が高いのと、サイドモンクなので紐靴のようにフィッティングの調整ができず、足が前滑りして小指の付け根が当たって痛いという悩みを抱えていたため、違う木型を作って職人さんに分解して吊り込み直してもらった靴です。 ちょっと特殊な木型になったため合うツリーがわからないまま放置していました。
もう1足はこちらの靴。オリエンタルのベルジャンローファーです。 サクッと履けて足あたりも柔らかい、夏には非常に重宝した靴ですが、アンラインド(裏地が無い)仕様なので、靴バネ式のツリーだと靴が伸びてしまう気がして、ツリーを入れていませんでした。
我ながらややこしいチョイスだったかもと反省していますが、一旦プロにお任せしようと期待込めて体験させていただきました。
ツリーを購入する際、こちらのフィッティングを「希望する」を選択してください。選択した場合、この段階では決済は発生しませのでカートに入れて購入手続きをしていただいて大丈夫です。
シューツリーフィッティングを希望すると、ツリー購入後にメールが送られてきます。 メールにあるリンクにアクセスすると申し込みが可能です。 お名前やご住所の他に、ブランドやサイズなど靴の情報などを入力します。
購入したツリーだとサイズが合わない場合は、サイズ変更をしてもらうこともできます。ご希望の方は 7番の質問で「希望する」を選択しましょう。 購入したシューツリーが合わなかった場合、他のツリーを提案してほしいという方は 8番の質問で「希望する」を選択しましょう。購入したものと同じ価格帯の商品をご提案いただけるようです。 選択したツリーとは別のものを提案していただいた場合、ツリーの料金は実際の商品が決定してから支払いが発生するという流れになりますので心配はいりません。
無料の靴磨きサービスをご希望の方は「利用する」にチェックを入れてください。
破損や傷が無いようにしっかりと梱包して、靴を発送します。今回は元払いですので、送料はこちらで支払います。 送付先は申し込み後に送られてくるメールに記載がありますので、ご安心ください。
かなり細かくフィッティング確認のメールをいただきました。 ジョン・ロブの靴に対してご提案いただいたツリーは2つ。
LCA(コルドヌリ・アングレーズ)シューツリーFA85S サイズ:38
こちらはアッパーはジャストフィットしますが、つま先〜かかとのテンションが強めという判定。
LCA(コルドヌリ・アングレーズ)シューツリーEM300 GREY サイズ:38
逆にこちらはアッパーのフィット感が緩めだけど、つま先〜かかとのテンションが程よいという判定。 個人的には、ヒールカップはかなり丸みの強い靴なのでそれを崩したくないというのが本音です。なので、今回は本当にやっかいで特殊なオーダーだったことに恐縮していますが、EM300 GREY こちらのツリーにさせていただきました。
LCA(コルドヌリ・アングレーズ)シューツリーEM97CAH サイズ:38
そして、オリエンタルの靴にと提案いただいたツリーはこちらです。 こちらは、特に問題なしとのことでしたので、実物を見させていただくことに。
しっかりと丁寧に緩衝材で梱包していただいた靴が帰ってきました。 まずはオリエンタルのベルジャンシューズ。アンラインドだから伸びるのがイヤでツリーを入れていませんでしたが、バネ式ではなくネジ式のものなら過度にテンションをかけることなく保形できそうです。 この発想はなかったので大変良い経験になりました。なぜ気付かなかったんだろう…。こちらは大変満足して購入させていただきます。
甲のまわりも過度に伸びている印象はなく、とてもいいです。
さて、ジョン・ロブの靴はつま先〜かかとのテンションは程よいのですが、ツリーのつま先が靴より厚みがあり、つま先の形状を圧迫しているようでしたので、残念ながらこちらは返却をすることにしました。
色や質感は靴とも合っていていいのですが、下の写真のようにツリーを入れると甲が縦方向に伸びて靴の形を損ねる可能性がある気がしました。左がツリーなし、右がツリー入りです。
やはりちょっと特殊な木型だったせいか、かなりやっかいなオーダーだったようです。ルボウさん、ご対応ありがとうございました。
というようにシューツリーは僕にとってはかなり大切なシューケアアイテムのひとつですので、その選択を自宅にいながらプロに委ねられるのは嬉しいサービスでした。ツリーの一覧もサービスのページ内に掲載されており、これだけあれば靴に合うツリーが見つかるかもしれません。 今回は残念ながら合わない靴もありまして、そういうケースも稀にあるかもしれませんが、今まで使ったことがなかったネジ式のツリーに出会えたのは嬉しい体験でした。
靴に合うツリーをお探しの方は、是非利用してみてください。 最後までお付き合いいただきありがとうございました。
シューツリーフィッティングサービス・ShoesLife Store公式ページ
Writer profile
楠美 皓平 Kohei Kusumi
革靴ジャーナリスト・ブロガー
祖父に教えてもらった靴磨きがきっかけで、靴のお手入れ方法や革靴に興味を持ち、『革靴の魅力や靴磨きの楽しさをもっと多くの人に知ってほしい』という想いでブログやYouTubeで情報発信を行う。また、ファッションとしての革靴だけでなく、足を支える道具としての革靴という側面から、靴選びの大切さについても発信をすべく知見を深めている。 ブランドや職人の取材のライティングをする一方で、靴好きの方のコミュニティの活性化の一環としてイベント運営も手がける。 前職のwebディレクターの経験からシューメーカーのブランドサイトやオンラインショップの制作・カスタマイズ、広告運用を受け持ったり、ブランディングや商品開発のコンサルなども行う。
blog https://kusumin.com/
YouTube https://www.youtube.com/c/LeatherShoeJournal
instagram https://www.instagram.com/starfish0925/
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