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プレメンテナンスはとても重要、という話
春の新生活を間近に控えたこの季節、革靴や革製品を新たに購入された方(購入しようと思っている方)も多くいらっしゃるのではないでしょうか? 新調した靴やかばん、また金運アップアイテムの縁起物、「春財布」など、何かと革製品を使い始めることの多い時期なんですよね。
さて本記事をご覧の皆様はこれら新調した革製品のお手入れを始めるタイミングとして、どれが当てはまりますでしょうか?
1.汚れ出したら
2.使い始めて1ヶ月後
3.使い始める前
皆様が購入した革製品、さて皆様の手元に渡るまでの間にいかほどの時間が経過しているでしょうか?
想像してみてください。 製造元や工房で生産され、仕上げまできちんとなされて万全だった皮革のコンディションも、倉庫での保管から輸送を経て、小売店へ到着、そこからさらに在庫され、そこから消費者の手元に届く、と考えるといったいどれだけの期間が経っているのか、皮革のコンディションがどうなっているのか、把握するのは難しいものです。 これがセール品や在庫処分品、店頭陳列品ともなると尚さらですよね。
手元に届くまでの間に、乾燥が進んでしまった革製品をいきなり使い出すと、当然ながら雨濡れや汚れなどによる“シミ”のリスク、油分が抜け柔軟性が失われた状態で屈曲させることによる“意図せぬシワ”や“クラック(ひび割れ)”が入るリスクが高まり、キズや傷みが付きやすくなります。
さて、もうおわかりですよね。 購入直後でも上記のようなダメージリスクがあるわけですから、それらを回避するためには購入直後と言えどもしっかりとケアをしてあげることが重要となります。
なので正解は、
3.使い始める・履き始める前
となるわけです。
実際にサービスとして、“革製品を使い始める前のお手入れ”を“プレメンテナンス”、“プレメンテ”や“ビフォア ケア”という名称で実施している販売店や靴磨き店は多くあります。
それでは“プレメンテナンス”はどのように行うのでしょうか。
あえて“プレメンテナンス”と言うと何か特別な事をしなくてはいけないように思いがちですが、基本的なプレメンテナンスは普段のお手入れの内容とさほど変わりません。
注意点は、過剰に乾燥が進んでいた場合の対処法です。
乾燥が進んでしまった革に油分を含んだケア用品を使ってしまうと急な浸透によりかえってシミになってしまうことがあります。 スムースレザーであれば、万が一に備えて先にデリケートクリームを塗布しておき、しっかりと植物性油分による保湿をしておくことで、クリームやローションの油分の急な浸透を防ぐことができるのでシミなどのリスクは軽減できます。 最初のクリーナーの使用時にも油分を含む乳液タイプのクリーナーはそれ自体がシミのリスクとなりますので十分ご注意ください。
当たり前ですが、新品の製品は見た目がきれいなので、皮革がどんな状態なのかがわかりにくいかもしれません。 そこで、汚れていない、きれいな見た目だからといって100%万全なコンディションだと過信せず、まずはじめにしっかりと“プレメンテナンス”を行っておくことで皮革製品を良い状態で使い始めるようにしましょう。
ほこり、ちり、ごみはあらかじめ馬毛ブラシで払っておきます。 そもそもプレメンテでも通常メンテでもお手入れ前のほこり落としは、当たり前のように行います。 マメなブラッシングはシューケア・レザーケアの基本ですね。
新品の靴やかばんですが、場合によっては汚れが付いていることがあります。 その場合は、クリーナーを使って落とします。
※汚れ落としとは違いますが、製造時にツヤ出し用途などで用いられる仕上げ剤などが新たに塗布するクリームなどの浸透の妨げになる場合があります。 これを落としておくと、手順2で使用するケア用品の効果を十分に発揮することができます。
ツヤ革であれば、クリームやローションを使って、油分を補給して革の柔軟性を取り戻します。 同様にスエードも油分配合の栄養補給のできるスプレーやリキッドを使って、乾燥した毛並みに潤いを与えます。
油分を補い、保湿されればまずはOK!
あとはスムースレザーの靴であれば、さらに靴クリームを使ってさらなるツヤ出し、ポリッシュで鏡面磨きをするのもありでしょう。 店頭展示されていた、などで退色が見られればクリームによる補色も有効です。 まっさらな新品なので色のない「ニュートラル(無色)」を選んでもよいですが、履いているうちにいずれ、こすれ・日焼け・キズが原因で補色を必要とする時が来るかもしれませんので、色付きの用品でスタートしておいても損はありません。
かばんなどは、靴と異なり靴クリームやポリッシュをがっつり使ったワックスコーティングで雨・水気から革を守るということがしづらいです。 なのでプレメンテナンスのあとは防水スプレーを吹きかけておき、雨・雪などの水気によるトラブルを未然に防ぐのも重要です。
また、防水スプレーは汚れを付きにくくする効果もあります。万が一に備えて吹きかけておけば、もし汚れがついたとしても落としやすくなります。
プレメンテナンスは基本的には真新しい製品に行うケアなので、過剰に気を遣うことはありません。
ただ、もしも気にかけておくとしたら、それは過剰に乾燥が進んでいた場合の対処法です。
乾燥が進んだ革にいきなり油分を含んだケア用品を使ってしまうと、部分的に急に浸透してしまい、跡が残ります。 水分は革からすぐに抜けて元に戻りますが、油分は抜けにくいので革が濃くなってしまい、かえってシミになってしまうことがあります。
明らかに乾燥しているとわかる場合、もしくは自分では乾燥しているのかどうかの判断が難しい場合などは、スムースレザーであればあらかじめデリケートクリームを塗布しておき、先にしっかりと保湿をしておくことで、クリームやローションの急な浸透を防ぐことができます。
最初にクリーナーを使う時も、油分を含む乳液タイプのクリーナーはそれ自体がシミのリスクとなる場合がありますので、ご使用の際はどこか目立たない箇所で試してみてから使うようにしてください。
当たり前ですが、新品の製品は見た目がきれいなので、皮革がどんな状態なのかがわかりにくいかもしれません。 そこで、汚れていない、きれいな見た目だからといって100%万全なコンディションだと過信せず、まずしっかりと“プレメンテナンス”を行い、皮革製品を最高に良い状態にしてから使い始めるようにしましょう。
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