2.種類ごとの特長
カーフスキン(calf skin)
生後6ヶ月以内の仔牛の皮革。
きめが細かく薄くてやわらかいのが特長で、牛革の中でも特に上質とされています。仔牛であることでサイズも小さく流通量自体も多くないので希少価値が高く、ハイブランドの高級革小物に多く用いられています。
キップスキン(kip skin)
生後6ヶ月~2年以内の若牛の皮革。
仔牛と成牛との中間にあたり、カーフスキンほどではないもののきめの細やかさやしなやかさ、なめらかさからカーフスキンに次ぐ高級素材として用いられます。カーフよりも面積が広いことで、カーフスキンのサイズでは取れないサイズの製品づくりに重宝されています。
カウハイド(cow hide)
生後2年経過し、出産を経た雌牛の皮革。大人の牛なので厚みがあるため丈夫さではカーフスキンやキップスキンを上回ります。
またカーフやキップには及ばないものの、雄の成牛に比べてやわらかいのもカウハイドの特長です。
出産を経たことで腹部は伸びてしまっているため、製品への加工ができない部分もありますが丈夫さと美しさを兼ね備える使いやすい皮革です。
ステアハイド(steer hide)
ステアは雄の牛の皮革ですが、生後3ヶ月から6ヶ月以内に去勢され、2年以上経過しているものを指します。
このような条件がつく理由は、肉牛として食用を目的に生育された牛であるからです。
したがって生産量が多く、一般的に牛革というとステアハイドを指すことも多い、なじみの深い素材です。
去勢をすることで気性が穏やかにおとなしくなるので、革として観点では牛同士の喧嘩などでキズが付くことが少ない上に、サイズも大きいので、家具などの大きいサイズの製品づくりでも多用されています。
ブルハイド(bull hide)
ステアハイドが去勢された雄牛の皮であるのに対して、ブルハイドは去勢をせずに生後2年以上経過した雄牛の皮革です。
去勢をしないのは、繁殖のための種牛として生育されているからです。
ここに挙げた牛革の種類の中では一番厚手で丈夫、耐久性に優れた素材となります。
ただ、種牛となると肉牛などに比べると生産頭数も少なく、流通量は多くありません。
また去勢をしないため気性が荒いままなので、なわばり争いや雌牛の取り合いでケンカも多くキズが絶えません。
よって革素材としては見た目が重視されるファッションアイテムには使いづらい箇所が多くなるため、耐久性が第一とされる靴底や工業用ベルト(動力部につないで機械を動かすためのベルト)などの実用性重視の裏方として用いられることが多いです。