まずは油分の話です。
サフィール、サフィールノワール(以後:ノワール)、両商品によく使われている油分には、植物性油分と動物性油分があります。例えば、サフィールの代表的なレザーケアグッズ・ユニバーサルレザーローションにはホホバオイルが。そして、ノワールの代表的なローション・レザーバームローションにはミンクオイルが含まれていますね。
この2つの油分は安価だから高価だからという違いだけで使い分けられているわけではありません。実はちゃんと理由がございます。
ホホバオイルは砂漠に生息するホホバから取れる植物性の油分です。高い保湿成分を発揮するため、化粧品などにも含まれる成分です。植物性の油は革の色を濃くしにくいという特徴があります。なので、紳士靴に比べると色数も多く淡色の靴が多い婦人靴に使っても、色を濃くしてしまう心配はありません。
また、ミンクオイルはイタチ科の動物・ミンクから取れる動物性の油分です。昔から革の栄養補給に使われてきた成分です。動物性の油は植物性の油よりもねっとりしたものが多く、革に対してしっかりと栄養補給をすることができます。婦人靴よりも厚手の革が使われている紳士靴にとってはより高い効果を発揮します。
ノワールのレザーバームローションは液状なのでミンクオイルの浸透は比較的早いですが、ノワールのミンクオイルだと塗ったあと馴染むのに多少時間がかかります。個人の感覚ですがノワールのミンクオイルは栄養補給効果が高く、革の柔軟性を保つ期間も長い感じがします。
植物性のオリーブオイルより豚肉などを使った料理のお皿を洗うときの方が少し大変なイメージに似ていると思うのですが、いかがでしょう?