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【海外情報】手指消毒液(アルコール)による革靴の色抜け、どう直す?

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公開日:2021/09/27    /  最終更新日:2023/02/03

【海外情報】手指消毒液(アルコール)による革靴の色抜け、どう直す?

手指消毒液のボトルを以前から見かけることはありましたが、スーパーや飲食店、コンビニエンスストアなどでも設置してあるのが今や当たり前になりましたね。
その他にも、アルコール入りの除菌スプレーなどを携帯して、出先でもまめに手指を消毒されている方もいらっしゃるかと思います。
私もその中の一人です。

 

ところで、みなさんはうっかりアルコール消毒液を革靴に垂らしてしまって色が抜けてしまった経験、ありませんか?

以前、当サイトでも除菌用アルコールでバッグの色が落ちてしまった案件をサフィール専任スタッフのコラムで紹介していました。

今回は、アルコール消毒液をうっかり靴に垂らしてしまい色が落ちてしまった場合の対処法が書かれた海外記事をご紹介します。

手指消毒剤のシミを防ぐ方法、直す方法

アルコール消毒液で色抜けしてしまった革靴

手指消毒液(アルコール)が垂れてできた小さなシミ(トップ画像を含む)画像引用:レディット 

コロナ禍以前より手指消毒液を使う場面が多い昨今、このような強力な液剤によるダメージを被り、革にひどいシミができてしまう靴が増えています。
今回は、シミをつけないようにする方法とシミができてしまった場合の消し方をご紹介します。 

 

携帯用のほかにも商店や飲食店などにボトルが設置されていることも多く、昨今手指消毒液を使う場面が多いのはもちろんいい傾向です。
新型コロナウィルス拡大防止に大きな効果が期待できますが、消毒液が革靴にはねてひどいシミができてしまうと問題です。
高濃度アルコールはたちまちスムースレザーの仕上げを傷め、染料を溶かし、最悪の場合は銀面そのものまで傷めてしまいます。
靴に消毒液がかからないように、液の粘度やポンプの勢いがわからない店頭などのポンプ式ボトルを使うときは特に注意しましょう。
また、消毒液をかけるときは手の真下に足がこないようにしましょう。 

努力むなしく靴に手指消毒液がかかってしまったら、湿った布やナプキンで拭き取りたいところですが、消毒液はとても強力なうえにすぐに揮発してしまうのでほぼ手遅れです。
定期的にクリームやワックスを塗ることで薄い膜ができているしっかり磨かれた靴なら、手指消毒液のような有害物質に対してすぐれた保護効果を発揮します(靴の見栄えをよくするほかに大切な保護効果を得られることも靴をきちんとお手入れするメリットです)。
シミもそれほどひどくならないでしょう。革の種類やシミの程度によって、最適な染み抜き方法やその効果が若干異なります。

 

 

まず、シミのある部分をサフィールレノマットリムーバーのような強力なクリーナーかアセトンで処理します。ムラにならないようにシミの周りのクリームやポリッシュの膜も落とした方がいいでしょう。
シミの部分だけをカバーしようとすると、シミにうまく色がのらず、目立たなくするのに一苦労するでしょう。

シミとその周辺の汚れとポリッシュの膜をしっかりと落としたら、乾燥させてから栄養補給効果のある革用ローションかコンディショナーをたっぷりと、数回に分けて薄く塗りましょう(1回塗ったら乾燥させてブラッシングしましょう)。

 

 

これで、シミをカバーする準備ができました。

パティーヌを施したカルロス・サントスの靴。ひどいシミができている。

パティーヌを施したカルロス・サントスの靴。ひどいシミができている。

運がよければ、たいていの場合、靴と似た色の色づきのいい靴クリームを何回か塗ればシミをカバーでき、ムラのない色合いがよみがえります。
靴の色が薄かったり、クリームやワックスによる保護効果が十分でなかったり、繊細な革を使っていたり、大量の消毒液が勢いよく靴にかかってしまったりした場合、これではまだ不十分です。このような場合、サフィールレノベイティングカラーのような強力な着色料か革用染料を使わないと色がよみがえらないかもしれません。
最悪の場合、前述のとおり、靴の銀面自体が傷んでしまい製品をしっかり吸収しません。そうなったらシミを完全に消すのは難しいかもしれませんが、たいていの場合、だいぶマシになるはずです。特に発色のいいクリームやポリッシュを使って時間をかけてお手入れすれば目立たなくなります。 

スエードの靴にシミができてしまったら、その部分をスエード用クリーナーかシャンプーで洗い色付きの防水スプレーをかけましょう。 

“MbShoeDoc”の職人技で蘇った先ほどのカルロス・サントスの靴。

“MbShoeDoc”の職人技で蘇った先ほどのカルロス・サントスの靴。
この部分(シミがあった右足の外側)に濃い染料がさらに必要だったようですが、パティーヌのおかげでまったく目立ちません。

画像提供:マイケル・ボルディンガー(@Mbshoedoc)

 


 

最後に

消毒液に含まれるアルコールによって、靴が色抜けしてしまった…。このご時世ならではのお困りごとですよね。

対処方法を知っていると、こういう事がご自身の身に起こっても、慌てなくて済むかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。

 

色抜けやシミ対策に関する他の記事はこちらをどうぞ。

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